起きたら
温かいものに
ホッとする季節になっていた。
しとしと、雨。
いつもなら
素通りしてしまう
湯気も
ふわふわ。
好きな漫画のぽっかぽか。
小鳥の横で
開いて…
読んで…
あらら
小鳥さん、ホッと寝ちゃった。
いつもの日常。
お地蔵様に
お水をあげて
朝ごはん。
用事の合間に
ティータイム。
通り雨。
コインランドリー。
こうしてみると
何か新しくて
ちょっと愛しい…
〈10月6日の詩〉
川の音が聞こえる。
やっと
やっと帰って来た
故郷の夕日はきれい。
みんな
笑顔でよく喋る。
なんか
よかね…
故郷の夕日
〈10月8日の詩〉
黄金色に輝く稲穂。
車の窓を開けて
息を吸い込む。
こんないい香り
ビンに詰めて
持って帰りたい。
〈10月11日の詩〉
朝から紅茶。
それは、駅のモスバーガー。
実家から帰るとき
ここで、ひと息つく。
優しい色を連れて
いつもの街へ帰ろう。
猫と小鳥が待っている…
思い描いていた
未来は
私にとって都合の良い未来。
だから
神様は、全く反対の
プレゼントをくれたんだわ…
だけど、私の
心には自由という絵筆がある。
そして
私が絵筆をとるとき
神様は微笑むのだと思う。
ここにいる意味を
考える時間が長すぎて
猫が大きなあくびをした。
日々の
ほんのちょっとの一場面を
幸せと描く…
スーパーの開店
15分前
誰もいない
木陰で
絵筆をとったら
カタバミも
蝶も
笑った。
少し、ぼんやりくらいの
街並みがいい。
茂みから覗くくらいの
距離でいい。
午後4時
日差しがまだ強い。
大人になるにつれ
陰も大きくなることを知った。
その陰が
時には木陰になることも…
歳を重ねて
鮮やかになる木の葉。
あなたのように、生きてみたい。