今年は雪不足でスキー場はピンチなんですね。
労組厚生部門のスキー部ハチ北高原合宿も中止になってしまいました。いま滑走可能なのはコースの三割ほどだそうです。
摩耶山もたまには雪が積もり、道も凍結すると知って、アイゼンもビバークツェルトも準備したのですが、まだ活躍の機会はありません。少し拍子抜けです。まあ、そんなことを言っているときに限って、三月くらいにドカ雪が来てしまうものですが。
1998年のピーク時には1800万人いたというスキー人口も、2020年には430万人に激減してしまいました。
スキー部も、10年ほど前まではバスをチャーターして、金曜日夜に出発していたものです。スキーより、バス車中と旅館での宴会が目的のような面子でしたが。今はメンバーも元スキー青年とその家族ばかりになってしまいました。今年は若手が4人も参加してくれると張り切っていたので、気の毒です。
本物の雪がなければ、人工雪の六甲山スノーパークがあるじゃない!と思いましたが、暖冬で雪がすぐ溶けてしまうのは一緒で、六甲もコースの一部は閉鎖だそうです。
それに車で日帰りじゃつまらないだろうなあ。お酒も飲めないし。泊まりがけで行くなら有馬温泉は最高のロケーションですが、宿代が高いんですよね。
飲みたければ、公共交通機関で行けばいい? スキー道具は現地でレンタルするにしても、六甲方面まで電車、ケーブル駅まで神戸市バス、ケーブルで山に登って、そこから30分に1本の六甲山上バス。めんどくせー!
最近、阪急電車で六甲山スノーパークの広告をやたらと見かけるなあと思ったら(暑苦しいオッさんの顔がドアップのやつです)、今年は60周年なんですね。以前の名称「六甲山人工スキー場」は、まだ東京にいたころから知っていましたが、そんなに歴史があるんですね。新幹線と同年生まれです。
世界初の人工雪は、1936年末3月12日、「雪は天から送られた手紙」ということばを残した中谷宇吉郎博士の手により、北大常時低温研究室で誕生したそうです。中谷博士は1962年に亡くなっていますから、六甲山人工雪スキー場の誕生は見ることはありませんでした。
もっとも、同じ人工雪といっても、人工スキー場の造雪機は、製氷機で造った氷を雪のように細かく粉砕(これぞ粉砕の正しい用法)してゲレンデに噴出させているだけの、要はアイスクラッシャー。中谷博士の開発した人工雪結晶の合成装置とは全く別物です。
この装置のほうが中谷博士の作ったものに近いでしょう。ペットボトルの中でつくる雪の結晶。