急遽、明日までに3000字ほどの原稿を書かねばならなくなりました。
普段なら楽勝ですが、仕事は夏の催事のカタログ、プライベートはマギアレコードのアーカイブ作業で、あっぷあぷです。土曜は山、日曜は援農なので、風呂敷残業というわけにもいきません。
そんなわけで、今日も一年前の記事にリンクして終わり。
ここで紹介した『逝きし世の面影』は、幕末から明治かけて日本を訪れた欧米人たちの残した書簡・エッセイ・論文、あまたの文献を渉猟し、近代の日本が失ってしまったものの意味を問う名エッセイ。
30年以上前、テレビをつけたら『朝まで生テレビ』で、まだ存命だった民族派の野村秋介が、天皇制を批判する色川大吉(たぶん)に「あなたはひな祭りを祝わないのか」と噛みついていたものです。
30年以上前、テレビをつけたら『朝まで生テレビ』で、まだ存命だった民族派の野村秋介が、天皇制を批判する色川大吉(たぶん)に「あなたはひな祭りを祝わないのか」と噛みついていたものです。
つまんないこというなあと思ったものです。天皇教徒のおまえだって、仏式の葬儀に出たり、家ではこどもと、飲み屋ではおねーちゃんとクリスマスを祝ったりするであろう。ヤルタ・ポツダム体制打破を唱える民族主義を旗印にしながら、米帝ハリウッドスター気取りでモナコかどこかで撮影した、自動小銃を抱いてええかっこしいのポートレートは、笑止であった。このナルシストめ。死ねや。
そうやって野村のような民族派をばかにしていたのですが、野村は獄中時代勉強を続けた努力の人でした。最近の自称「保守派」って、教養ゼロで恥知らずで、伝統や歴史を大切にしないやつらばかりですね。
憲法改悪、民法改悪を通じて「保守派」が復活をめざす家父長制ですが、これも江戸時代以前に起源があるとしても、明治時代に制度として確立したものです。たんなる制度ですから、現在だって地方差はあります。夫婦同姓も、明治から始まったものです。伝統でも歴史でもなんでもないのですよ。
保守派とは、たんに裏金を含めて不当・不法に蓄財した自分の財産、自分の利権を「保守」したい人たちの集まりです。こういう連中のおべんちゃらに、これ以上だまされず、庶民のみなさんが次の選挙で正しい判断を下してくれることを信じます。希望あれ!
渡辺京二『逝きし世の面影』『逝きし世の面影』渡辺京二(平凡社)ある場所で、「ぜひあなたに読んでほしい」と、ある元経営者にご推薦いただいた本。私より20年以上年長の学園闘争世代。通った大学は早稲田で、私......