文学少女の三題噺、新作です。
ふむ。今日のお題は、どう調理ろうかな?
文学少女「くろまっくくん、今日のお題は『猫』『カスタネット』『恋愛感情』よ!」
「ねこ
ダマツテ居レバ名ヲ呼ブシ
近寄ツテ行ケバ逃ゲ去ルノダ −かるめん」
「太宰さん、もう猫なんて忘れるのです。カスタネットさえあれば人生は幸せなのです」
「私ももう恋愛感情なんてこりごりだ。シマリス君の頬袋さえあれば…!」
「やめてー! やっぱり太宰さんは人間失格なのー!」
結局、困ったときのシマリスさんで、このブログでもかつて取り上げた、太宰さんに登場してもらうことにしました。冒頭の引用文は、太宰治の習作「ねこ」のエピグラフで、メリメの『カルメン』からの引用という形をとっていますが、実は太宰があれこれ手を入れているといういわくつきのエピソードがあります。この「ねこ」は、『晩年』の「葉」に収録されています。
以下のエントリもご参照に願います。
太宰を知った日…太宰治は中二病? フランス流日本文学入門(8)
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