二人展を終え、
余韻に酔しれ、
一度、空白の時間と
戯れてみたいものだが、
現実は、そう簡単には
優しくしてくれない。
昨夜から、
目の前の仕事に
追われ、追う。
空間作品というものは、
一夜にして、
形無き作品となる。
儚さは、
記憶の中の残像へと。
まるで、肉体の終美に似てるのだ。
急遽、テーマ追加した
桑名空襲は、
良い機会だった。
これほどの
記憶と出逢えたことは、
大袈裟ではあるが、
僕へのメッセージだと
受け止めた。
僕がハワイ大学の
語学研修で滞在していた時、
講義で教わったことで
記憶に残っている言葉がある。
それは、
『文化を繋げる文化』。
自然なことである。
芸術は、
やっぱり、
そこにあるだろうなぁと、
今回の作品発表で、
感じた。
そして、
現実は現実ということ。
だから、
儚さは、
天から降り注ぐ
一点の光りに
美しく映るものなんだろう。
鉄造形家 今岡秀則