![「楽園をもたらす政府」20ページ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/39/c521e73995d1fd04416d4b085b777938.jpg)
エホバの証人は、1914年にイエス・キリストが天で統治を開始し、1914年以来「終わりの日」に入っていると教えています。
1914年からだいぶ経過したので、さらに緊急感を煽るため「現代が終わりの日の最終部分に突入している」というフレーズもよく聞くようになりました。
この1914年はエホバの証人独自の教理なのですが、ものみの塔の出版物では あたかも聖書にそう書いてあるかのような印象を与えるような内容となっています。
例えば、ものみの塔 2009年5月15日号 18ページ「読者からの質問」で
聖書は「諸国民の定められた時」が終わって王国が設立されたのは1914年であることをはっきり示しています。(ルカ21:24)とありますが、参照されている聖句を見ても 1914年については「はっきり示して」いません。
最近のものみの塔では 2009年12月15日号 23ページにも
聖書の預言と世界の出来事は,イエスの王としての臨在,そして「事物の体制の終結」が1914年に始まったことをはっきり示しています。(マタ24:3。啓11:15)と同じような内容があり、これもまた聖句を見ても具体的な年代については何も書いてありません。
この1914年というのは、イスラエルが荒廃した西暦前607年から数えて2,520年後という計算方法なのですが、この西暦前607年というのもエホバの証人独自の歴史解釈です。
ところで、なぜ一般的な歴史解釈である紀元前587年頃ではなく、それより20年ほど前の607年としているのか、具体的に説明できるエホバの証人がどれほどいるでしょうか。
むしろ、西暦前607年が独自の解釈であることすら知らないエホバの証人の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
なぜそのような解釈なのか具体的に説明しているのは、僕が調べた限りでは 1981年発行の「あなたの王国が来ますように」の「付録」185~189ページとそれを要約したものみの塔 1989年3月15日号 21~22ページだけで、ここ20年ほど それらしい説明はありません。
何度も「忠実で思慮深い奴隷」や統治体を称賛する記事を載せたり、毎年寄付の方法について載せるくらいなら、これについて分かりやすく説明した記事を載せた方がよほどためになるのではないでしょうか。
下手に説明して信者の信頼を失うよりは、西暦前607年が既成事実であるかのような扱いにした方が都合がよいということでしょうか。
なお、この西暦前607年説については tokkennさんや what-towerさんが以前に取り上げてますので、そちらもご覧ください。