「終活中毒」秋吉理香子

「終活中毒」秋吉理香子

気軽に読める短編集。それぞれ面白かったです。
3つ★半くらいかなー

★以下ネタバレで書いています★



ＳＤＧｓな終活
これは・・・。凄い詐欺だな、病院で働きつつ余命僅かな資産を持つ女性をみつけて結婚して資産をもらうって・・・。
目のつけどころが凄い・・・と思ったわ（悪い事だけどね）
ただ、寿命わずかだと思った女性が意外と長生きしちゃって、これは殺すしかないとなっちゃうとはね。
とはいえ、この女性もクセ強すぎだけど　笑

最後の終活
切ないなあ・・・。
認知まだらボケだった主人公を騙そうとして息子になりきっていた人間が色々とやってたのは事実なんだけど、本当の息子は死んでいなかったのね。女性になってはいたのね。父は過去の自分の頑なだった態度や酷い言動を反省し、これから2人は雪解け？になりそうで良かった。

小説家の終活
ああー、こういうのってあるだろうな。
竹宮恵子さんと萩尾さんの偶然似た様な・・ってのもあったけど・・・（この2人は、それぞれ成功されているけれど）
オチが良かった。大成功した作家さんが遺品として残した名作を彼女に譲ろうとした、でも彼女はそれを自分の名前で発表するのをギリギリになって踏みとどまって、自分の小説を書こうと決意を新たにした。

お笑いの死神
悲しいね・・・。最後に一発花を咲かせようとネタを作り込んで夢をかなえるも、亡くなっちゃうんだよね・・・。
死神？と思っていたのが、実の父親だったとは。


婚活中毒