ポコアポコヤ

食べ物、お菓子、旅行、小説、漫画、映画、音楽など色々気軽にお話したいです(^○^)

穂村弘「本当はちがうんだ日記」「もしもし、運命の人ですか。」

2010-11-22 | 小説・漫画他

お友達ブロガーさんから紹介されて読んだ「もしもし、運命の人ですか。」
雑誌 「ダ・ヴィンチ」に毎月掲載されていたものを集めた本。
これ、読んだ事ある!って覚えていたものも幾つかありました。
好きだった女の子がヨーダに似てると気がついてからは、それが気になってしょうがなくなってしまった話とか。

恋愛についての彼ならではの視点や経験談などを色々集めているのですが、こんな細やかな処まで気を配っているなんて! とびっくりしちゃった処が一杯ありました。例えば、コンビニ行くと穂村さんが言い出した時、ある女子が「じゃ私も行く」と、言った。その女子の言った「じゃ、」の意味は、穂村さんが行くなら一緒に行きたいのか・・・それともおでんが食べたかったので、行きたいのか・・・そのあたりがハッキリしなくて気になる・・ってのは笑った~、そんなに深く考えているんだーって。

でも、あるある!って事や、なるほど~って処も一杯。
その他、さすが文章・言葉のプロだけあるなぁーって処が色々ありました。
それにしても、こんな穂村さん風に、些細な言葉のあや?で、色々深層心理を分析判断されちゃったら私みたいなズボラで、な~んも考えずに意味無く喋ってる女子は困ります(←いや、もう過去形だから、別に問題無いがw)

モテない、、、って何度も自虐的な事を書いているわりには、一杯色々な女性とつき合った事があるみたいだし、恋愛経験も豊富で、ホントは結構モテてるんじゃないのぉ~って思いましたよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更に別の本も読んでみました。

「本当はちがうんだ日記」
これは、もう何度も爆笑しながら読みました!私は「もしもし、運命の人ですか。」
よりも更にこっちの方が好き。
「もしもし~」は恋愛要素の本だったけれど、こちらはノンジャンルで色々な事について書いているんですが、解る!!ある、ある!!って事が一杯あって、本当に可笑しかった~~。
穂村さんは、なかなかのコレクターらしく、サンリオSF文庫収集や、若い頃オリーブを毎号買って読んでいたんですね。

一番印象に残った話が、「タクシー乗り場にて」
寒い夜、ずっと長い間待っていたら(沢山の人・おじいさん・穂村さん・女性・沢山の人という順番で待っていた)
やっとおじいさんの番になった。が、おじいさんは、自分の後ろの後ろに立っていた子連れの女性に「どうぞ」と、譲るんですね。
穂村さんは、自分の後ろに立っている人の事なんか全然気がつかなかった・・。
譲った後、なんと!そのおじいさんは、穂村さんの後に、並ぼうとするじゃありませんか。よく考えると、自分の後の後である人に譲ったということは、順番で行くと、後ろの人(穂村さん)にもう1人分待たせてしまう事になるわけで、だから自分が穂村さんの後ろに・・・って、もうびっくり。このおじいさんの思いもよらない紳士な行動にはひれ伏したくなりました。

その他、あだ名がなかった・・・とか、白い杖を持った人を・・とか、「ね」の未来」なども印象的でした。私も以前娘から、こういう文章からオバサンだって解る・・と言われたのが、語尾をネにしているところ。それまで全く気がつかずにいたので、そうかあ・・今の若い子達は、語尾をネにしないんだ・・・と驚いたんです・・。

で、穂村さんの本を2冊読んで来て、「結婚、子供を持つ事、家を建てること、この3つの重荷は最大恐怖」って言ってたのに、2005年に結婚してるんですって? びっくり~。

コメント (8)    この記事についてブログを書く
« 「モリオ」感想 荻上直子  | トップ | 「田舎の紳士服店のモデルの... »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (時折)
2010-11-22 12:39:38
TBさせていただきました。
最近私穂村弘さんにずっぽり嵌ってしまっています。
男性の書き手でこれほどまでに共感を抱ける方って、はじめてです。もうぐるぐるしています。
返信する
私も大好き (牧場主)
2010-11-22 16:17:50
私も穂村さんの本は大好きです。
題名失念したけど、本棚の間にパンを挟むとか・・・
彼女に振られる時のその彼女の捨て台詞が、「いっつもいっつも一センチだけ飲み残して!」だったかな、爆笑しました。
彼の自意識過剰っぷり、エンドレスな自己観察、無駄な空回りっぷりは愛らしく、楽しく、共感しまくりです。
私も、彼はモテると思います。
ずっと結婚しないで楽しいエッセイを書きまくってくれればいいのに・・・って結婚したとき思いました。
彼の短歌も好きで、もっと彼が望むようにメジャーなツールになればいいのに・・・でも、彼が悶々とするのは楽しいので、このままでいいか、とも思います。
エッセイは・・・何か回転寿司を一人でしょぼんと見つめている表紙のも面白かったと記憶しています。

返信する
時折さん☆ (latifa)
2010-11-23 11:04:21
こんにちは、時折さん
昨日時折さんちで言い忘れてしまったのですが、時折さんも、「?」と「。」の微細なニュアンス差のような、何気ない表現に対する嗅覚がお強い人と知って、うわ~~!って思いました。時折さんも学校の先生なのかな・・・?をされている様だし、やっぱり普段から言葉を使った職業の方は、元々そういう感覚が鋭いのか・・鋭いからこそ、そういう仕事に就く方も多かったりするのかな・・。
返信する
牧場主さん☆ (latifa)
2010-11-23 11:09:52
こんにちは~牧場主さん
うわ~!牧場主さんも穂村さんの本がお好きだったなんて~!

>彼女に振られる時のその彼女の捨て台詞が、「いっつもいっつも一センチだけ飲み残して!」
 これは、もしもし、運命の~ですね^^ 私もそこ、笑いました。まぁ、そこだけで嫌いになったわけじゃなくて、色々な事が積み重なって・・だと思いますが、私の回りにもそういう人いますよ 

>ずっと結婚しないで楽しいエッセイを書きまくってくれればいいのに・・・って
 私も、なんだか、ちょっぴり何だろう・・がっかりしたというか、なんというか。この心理状態を上手く表現出来ないんですけれども・・。

>回転寿司を一人でしょぼんと
その本も読んでみようかな!
でも、今は結婚後に、どういう風に彼が変わったのか?っていうのが出てる本も読みたいなあ・・と。
あんなに怖がっていた子供も出来てそうな予感・・・。
返信する
穂村弘さん (もとよし)
2010-11-23 19:11:43
穂村さんのエッセイですか~。
穂村さんの短歌の方は昔、私が短歌に凝っていた頃、短歌雑誌上でよく拝見していました。 歌集も買ったなぁ。

現代的な視点から、想いっきり機知に富んだ表現で詠んだ短歌が、私はとっても好きでした。
こんな巧みな比喩、好くまぁ考え付くなぁ~!って感心しまくりで。(笑)
 
エッセイも、ずいぶん書かれているようですね。 面白そうなので、機会があれば手にとってみたいです。(^ァ^)
返信する
もとよしさん☆ (latifa)
2010-11-24 09:42:46
もとよしさん、こんにちは~
おおお~!もとよしさんって、ほんとに趣味人というか、色々なジャンルに造詣が深いですねー。
短歌もたしなまれていたんですね。
穂村さん、やっぱり短歌の雑誌でも才能を発揮されていたのですか~。
エッセイしか読んだ事が無いのですが、その本の中でも、ちょこっとだけ、短い短歌も紹介されていましたよ。
是非エッセイ本、図書館でも借りて読んでみてくださいまし!
返信する
穂村さん♪ (micca)
2010-11-24 23:20:08
latifaさん、こんばんわ~♪

私も穂村さんってモテる人だと思います!
母性本能をくすぐる感じの男性なんじゃ
ないでしょうか。多分。

穂村さんの本で『現実入門』も好きです。
合コンの話とか、面白すぎてほっぺが筋肉痛になりました。
話の中に出てくる美人編集者のサクマさんとの
やり取りも面白くて...ただ未だに現実の話なのか、
それとも穂村さんの妄想の話なのかわからず...。
でも...とにかく面白いです。


返信する
miccaさん☆ (latifa)
2010-11-25 09:03:40
こんにちは、おかえりなさい~miccaさん
穂村さんって、そのサクマさんって女性と結婚されたんです・・よね?
先日2冊目を読み終わった時、「妻が」って言葉が出て来た時に、色々ネットで検索しまくってしまい
本当か、どうかは分からないのですが・・・。

そうそう、その「現実入門」で、妄想なのか?現実なのか?分からないけれど、サクマさん相手に色々盛り上がってるらしい・・という情報だけは頭にあって
読んでみたい気持ちは凄くあるんだけど、穂村さんが現実に凄くハッピーにしているのは、なんだかちょっと淋しい様な、複雑な心境です。
返信する

コメントを投稿

小説・漫画他」カテゴリの最新記事