「at Home」
表題作の他に『日曜日のヤドカリ』『リバイバル』『共犯者たち』合計4作が収録されています。
たとえ血が繋がっていなくても、良い家族は存在するんだ、って事を感じる内容でした。どことなく、伊坂幸太郎さんと通じる処がある内容だったような・・・。
まあ、普通に面白く読んだのですが、特にガツーンと来るとかは無かったかもです。3つ★
「at Home」
う~ん。たとえどんな理由があったにせよ、泥棒とかして生計立ててるのは、微妙かな。働けないわけじゃないんだからさ・・・。良い話ではあるんだけれどもね。
お父さんが最初に窃盗に手を出したのは、20年前奥さんが身ごもって、でも会社が倒産して、その出産費用を何とかやりくりしようと思い詰めてのこと、って事だけど、あんまり同情心や、それはしょうがなかったな・・って思えない理由だな・・。
「日曜日のヤドカリ」
再婚相手の連れ子の娘、弥生さん。男まさりで、腕も立つ。
お父さんと弥生さんの会話が、敬語じみているのがユニーク。
弥生さんの2人のお父さんは・・・。
「リバイバル」
借金の肩代わりに外国人女性と偽装結婚し、1年同居することになったが・・。
別れた妻と自分は「幸せでないこと」だけが結びつける絆だった・・・。
「共犯者たち」
性格の悪い?妹の茜、犬を大量に飼っている母、家を出ていった父。
幼児虐待をしていたのは・・・。
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
なんと、父が家を出て行った理由は、母の浮気が原因だった。相手はサッカーを教えてくれた大学生の兄ちゃん。というのにビックリ・・・。以上
「at Home」本多 孝好 / 2010-10-27
・・・・・・・・・・・
「missing」
先日伊坂幸太郎の「3652」を読んだら、これを高く評価されていたので読んでみました。
本多孝好のデビュー作。
『眠りの海』『祈灯』『蝉の証』『瑠璃』『彼の棲む場所』の6編の短編集。
もう12年も前の小説なんですね。ちょっと村上春樹っぽいな・・って思ったら、そういう風に思われている方が多いんですね^^ 瑠璃と彼の住む場所の2つが好きです。
★以下ネタバレで書いていますので、未読の方は注意です★
『眠りの海』
家族を失った孤独な教師と生徒が恋に墜ちるが、車のハンドルを・・事故で・・・
待てなかったのかねぇ・・・。
『祈灯』
妹を事故で亡くして以来、自分を妹の名前で呼ぶようになったユウレイちゃん。
あの日、母が父以外の男性と一緒にいるのを目撃し・・。
『蝉の証』
祖母いる老人施設を訪れていた僕は、同じ施設内のおじいさんの身辺調査を頼まれ、喫茶店のマッチから、とある女子高生と知り合う。
その施設で一緒だったおばあちゃんは、孫にお金を用意してあげたんだけれど、それが孫の遊ぶ金欲しさで・・でも、それを解った上で孫を責める訳でもなく、一言残して亡くなったというおばあちゃんが可哀想でならなかった・・・。
『瑠璃』
僕と4つ年上のいとこのルコ。破天荒で自由きままで魅力的だったルコ。
このお話が、一番か2番に好きでした。
結局ルコの手紙には何て書いてあったんだろうか・・・。
『彼の棲む場所』
18年ぶりに旧友に会った僕。彼は今や有名な大学教授になっており、学生時代から、人格も申し分無く、人望も有り、何もかもが優秀な人間だった。その彼が、「サトウ君を知らないか」と言って来た。知られざる彼の歪んだ内面・・・@@
18年前、彼は、クラスの男子(野球部の不祥事事件で・・・)を許せなく不快で、とっさに「口を聞かない」と宣言してしまった事、他のクラスメートもその空気を読んで右習えになって行った事などをうち明けはじめる・・・。
これは凄く面白かったです。1or2番目に好き。
missing/ 1999-06
本多孝好
「Fine days」「will」「moment」
うははは!!記憶に残ってないというのが、とても微笑ましいというか、妙にほっとするのでした。
奇しくも最近別のブロガーさんも、何かの本を、忘れちゃって覚えてない・・っておっしゃっていて、その方もhitoさんも、凄くシッカリされている方だけに、やっぱり忘れちゃう事誰しもあるんだな~って、安心したりして。
私なんか、数ヶ月前に読んだ本を殆ど忘れちゃってるとか、結構あるので、大丈夫だろうか?って焦る事ばかりなんです・・。
全く記憶に残っていないようです(汗)
自分の感想見ても思い出せない・・・
でも好きだったのは確か。読もうー!
latifaさんのお陰で数年ぶりに再読する機会を持てそうです♪
伊坂さんの、週末のフールでしたっけ・・?あれをちょっと連想してしまうところがあったかな。血は繋がってないけれど、立派な家族だ、って処が結構あったので・・。
泥棒に関しては、東野圭吾の「手紙」のお兄さんの泥棒は何故か許せるのに、こちらの泥棒は、な~んかちょっと引っかかってしまったんですよ。
血はつながっていなくても、こういう家族もあるんですね。
確かに、泥棒はよくないけれど。