犬がいた季節
伊吹さんの本は、そういえば久しぶり。
数年前数冊読んで、とても文章が上手く良いお話を書く作家さんだなーと思っていました。
ワンコとか飼った経験が無いので、たぶんハマれないんじゃないかな・・・?と、期待薄で何気なく読み始めたのですが1話目の高校生の恋愛話でやられましたよ。4つ★
そして、ワンコはメインではなく、いつも3年間で卒業して以後会えなく生徒たちを見守っている役割?的な脇役キャラでした。
『コーシロー会』によって生徒から生徒へと世話係が毎年引き継がれていて、程よい加減でした。
ながーい時代のその時々の出来事と共に、色々な高校生の子らの悩み等が描かれています。
1話目がドカンと一発凄く良かったので、他はかすんでしまった感。
以下、全部ネタバレで書いています!注意です!
第1話: めぐる潮の音 昭和63年
コーシロー(ワンコ)を学校で飼う事になった年
人間の早瀬コーシローとパン屋のユウカの青春!なお話
恋愛部分も凄く良いんだけど、それ以外の処もリアルだった。
田舎の進学校。そこの地域の大学に進まず東京に出てみたい憧れを持つ。
これは伊吹さんの実体験が幾つか入ってるんじゃないのかな?
パン屋と家の事をきりもりしていた多忙なお母さん大変だったよね・・・
おばあちゃんとお母さんと主人公はお金をもらってないのに、長男だけはお金もらって外で一人暮らししてる。不公平だわー。(この長男、最終章で解るけど、やっぱり嫌な奴だった!)
でもお父さんもお母さんも理解がある人で良かったー。娘を東京に送り出してくれて、泣けたわー。
・第2話: セナと走った日 平成3年
F1流行っていましたよねー。残念ながら私はそれほど興味があったわけじゃなかったので・・・
もしハマってたら物凄い興奮したお話だったと思います。
・第3話: 明日の行方 平成6年
神戸の震災で家を失ったお祖母ちゃんが同居することになるお話
おばあちゃんが可哀想で胸が痛くなったよ・・・
主人公はその後受かった学校を退学し、医学部受験へ、後にお医者さんになってたね
・第4話: スカーレットの夏 平成9年
これは珍しい。援助交際をしてる美貌の女子高生が主人公
後に「マダム・シノ」というエステサロンの社長に出世してました。
・第5話: 永遠にする方法 平成11年
一話で転んでいた処を助けてあげた少年が高校生になり、ユウカが母校の先生になって再会。
彼も早瀬君と似た境遇で(祖父が病気で入院中、美大をめざしている)彼の初恋がユウカだったのねー。
ユウカと早瀬君の両想いなんだけど、それを告げずに結局進路で離ればなれになったまま、終わってしまう。
その後ユウカは婚約したものの破談に、32歳で結婚するも離婚。そしてラストは48歳!
早瀬君は美大に落ち地元の学校の教育学部に補欠合格し、そこを卒業後先生になるも、20代後半でイタリアに!その後絵で成功し著名な画家になっている!良かったーー!
彼も30代で結婚したが離婚している。
48歳で再会した2人、これから良い感じになるのが解るラストで、やったー!ってバンザイでしたよ♪
犬がいた季節 2020/10/14 伊吹有喜
2021本屋大賞3位
1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。
「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。
昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く青春小説の傑作。
あ~~~こーやって↑を読むと、忘れてる部分が多いわ。
伊吹さん、好きなのよね。なので、時代モノで無ければ新刊は読んでます。
こーいう青春モノも好きです♪
でも、犬猫って人間より寿命が短いから。結末が想像出来てしまうヤツは苦手です。
今、ウチには猫がいるんだけど16歳なのね。人間で言えば80歳くらい。だから、余計にこーいう類の小説は苦手なのかな。
『なでし子物語』シリーズでちょっと離れた感じ。
これば「見事に正統派の青春物語に押し切られたような」物語でしたね。良かった。
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/24585436.html
伊吹さんの作品とても好きです。
こちらは自分の世代と合う時代は少なかったですが、どの時代も読んでいて楽しかったです。
優花と光司郎の章が1番好きだったのでラストに感動しました。
伊吹さんのお話、私はそんなに一杯読んでないのだけれど、好印象です。
わぐまさんは一杯読んでるのね。
そうそう、猫ちゃん飼ってるのよね。
猫を飼っている人、周りに何故か多いんだー。犬・猫好きなんだけど、私はアレルギーがあるから無理なのよ。you-tubeなどではよく見てるよ。
そういえば、私ったら勘違いしてごめんなさい。年間じゃなくて本屋大賞の中での6位だったのね。失礼しました
コメントありがとうございます。
これ、良かったです。
最近読む本が偶然ですが殺伐とした内容のが多かったので、あったかい気持ちにしてもらいました。
なでし子物語
知りませんでした。今検索したら、2012年の作品だから少し前の小説なのですね。
内容を読んだら、イジメとかみたいだから、積極的に読みたい感じじゃないかな。
todo23さんもイマイチみたいだったし。
コメントありがとうございます。
伊吹さんの小説良いですね。
数冊しか読んでいないのですが、映像化されている作品も多いですね。
こちらの本、あらゆる世代の人が読んでも、心に響く内容だったみたいで、何か普遍的な物があるからなのかな。
>優花と光司郎の章が1番好きだったのでラストに感動しました。
同じです!
背景にいつも同じ犬がいるってくらいの扱いでしたね。
まぁ、タイトルの通りではあるんですが、個人的には、
もう少し各作品に犬が重要な役割で絡んでほしかったかな、
という感じでした。
悪くはなかったのですが、本屋大賞獲るには、あと一歩
何かが足りないって感じがしましたね。
コメントありがとうございました
タイトルと勝手に自分が想像したイメージとはちょっと違った内容(ワンコの分量が)でした。
でも私は予想とは違っていたものの楽しめました。
本屋大賞3位でしたっけ。確かに1位になるには若干何かが足りないって私も思いました。
でも面白かったし良い作品でした