凪良ゆうさん、すごい・・。
以前読んだ事がある彼女の本では「流浪の月」が一番かな?と思っていたけど、それを超える迫力というか・・圧倒的な文章力と細かな心理描写の上手さ、読んでいる時の吸引力が半端なかった。
途中までこれは5つ★だな、と思っていたのだけれどラストまで読んで4つ★半に。
さっき検索したところ、凪良さんご自身も親で苦労して大変な幼少時代を送られていたんですね・・・
──小学5年生の時に母親が出奔して以降私は養護施設で育ちました。その環境もあって、自分1人で生きていかなくちゃいけないと思うのも早かった。
とにかく施設から早く出たいといういう思いがあったのですが、実際に施設を出たら、本当に1人で生きていくしかありません。
10代の頃から自立して生活していくのは、想像以上に大変なことです。親はむしろ「借金返すのを手伝ってほしい」という人だったので、親からの援助も望めない状況でした。
★以下ネタバレ★
えーー、一緒に組んでいた尚人は最終的には自殺してしまうし、なんとカイ君は32歳の若さで胃癌で亡くなるなんて・・・。こういうラストは辛すぎた。
不治の病で亡くならないストーリーだったら・・・と思ってしまったんですよね。
とはいえ、最初のシーン(わたしの夫は月に一回愛人?の処に行っている。わたしがそれを了解済みで見送っている)にラストがつながるとなると、亡くなるのは最初から決まっていたのかもしれないけれど・・。
中盤くらいまで、カイとあきみの2人を凄く応援して読んでいました。
ただ、やっぱりカイ君が漫画で大成功してお金持ちになってからは、遠距離ってこともあって上手くいかなくなる。あきみの揺れる心理描写が凄かった・・・。私はこういう経験はないのに共感してしまう処が結構あった。
お互い愛情があるのに心を割ってこういう気持ちでいるというのを明かさないからすれ違ってしまって、読んでるこっちは歯がゆくてならなかった。
あきみにしてもカイ君にしても、どうしょうもない母親がいるけど捨てない(捨てられない)のよね・・・あーー辛かった、切なかった。
カイの母親なんて最後の最後まで酷かったからビックリ。あの様子じゃカイ君が亡くなった後、関係ないのにあきみの処に来てお金無心しそうだわ。
そもそも、あきみ母が夫が愛人の処に行って精神病むのは理解できるとしても、娘が彼氏と別れた事に気を病んでこっそり宗教関係の高価な商品を購入して貯金を使い果たしてたのには呆れかえったし、衝動的に飛び出してって事故を起こし借金作ったり、どこまで娘を不幸にするんだ?と腹が立ったけど、最後にはホームに入って落ち着いて穏やかに暮らせてるのが本当にほっとしたし良かったなあと思ったわ。
むしろ憎むべき父の愛人のビーズ作家の女性の方がカッコイイのが辛いんだよな。
それにしても北原先生! この人は一体どういう過去があったのか? スーパーでみかけて再会し、また月に一回会うようになった元教え子で娘の母、この人とどういう事があったのか、すっごく気になる! 以上
小説現代10月号に「春に翔ぶ」という小説でそれが明かされているみたいで、早く出版して欲しい!今年中には・・って書かれてるので。
スピンオフ集「発売決定」
「北原先生」の過去が描かれる「春に翔ぶ」。主人公「櫂」の担当編集者二人を描く「星を編む」。二編が雑誌「小説現代」に掲載済みで、本年後半にはスピンオフ集を刊行する予定
汝、星のごとく 2022/8/4 凪良ゆう
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
わたしの美しい庭「滅びの前のシャングリラ」「流浪の月」
以前読んだ事がある彼女の本では「流浪の月」が一番かな?と思っていたけど、それを超える迫力というか・・圧倒的な文章力と細かな心理描写の上手さ、読んでいる時の吸引力が半端なかった。
途中までこれは5つ★だな、と思っていたのだけれどラストまで読んで4つ★半に。
さっき検索したところ、凪良さんご自身も親で苦労して大変な幼少時代を送られていたんですね・・・
──小学5年生の時に母親が出奔して以降私は養護施設で育ちました。その環境もあって、自分1人で生きていかなくちゃいけないと思うのも早かった。
とにかく施設から早く出たいといういう思いがあったのですが、実際に施設を出たら、本当に1人で生きていくしかありません。
10代の頃から自立して生活していくのは、想像以上に大変なことです。親はむしろ「借金返すのを手伝ってほしい」という人だったので、親からの援助も望めない状況でした。
★以下ネタバレ★
えーー、一緒に組んでいた尚人は最終的には自殺してしまうし、なんとカイ君は32歳の若さで胃癌で亡くなるなんて・・・。こういうラストは辛すぎた。
不治の病で亡くならないストーリーだったら・・・と思ってしまったんですよね。
とはいえ、最初のシーン(わたしの夫は月に一回愛人?の処に行っている。わたしがそれを了解済みで見送っている)にラストがつながるとなると、亡くなるのは最初から決まっていたのかもしれないけれど・・。
中盤くらいまで、カイとあきみの2人を凄く応援して読んでいました。
ただ、やっぱりカイ君が漫画で大成功してお金持ちになってからは、遠距離ってこともあって上手くいかなくなる。あきみの揺れる心理描写が凄かった・・・。私はこういう経験はないのに共感してしまう処が結構あった。
お互い愛情があるのに心を割ってこういう気持ちでいるというのを明かさないからすれ違ってしまって、読んでるこっちは歯がゆくてならなかった。
あきみにしてもカイ君にしても、どうしょうもない母親がいるけど捨てない(捨てられない)のよね・・・あーー辛かった、切なかった。
カイの母親なんて最後の最後まで酷かったからビックリ。あの様子じゃカイ君が亡くなった後、関係ないのにあきみの処に来てお金無心しそうだわ。
そもそも、あきみ母が夫が愛人の処に行って精神病むのは理解できるとしても、娘が彼氏と別れた事に気を病んでこっそり宗教関係の高価な商品を購入して貯金を使い果たしてたのには呆れかえったし、衝動的に飛び出してって事故を起こし借金作ったり、どこまで娘を不幸にするんだ?と腹が立ったけど、最後にはホームに入って落ち着いて穏やかに暮らせてるのが本当にほっとしたし良かったなあと思ったわ。
むしろ憎むべき父の愛人のビーズ作家の女性の方がカッコイイのが辛いんだよな。
それにしても北原先生! この人は一体どういう過去があったのか? スーパーでみかけて再会し、また月に一回会うようになった元教え子で娘の母、この人とどういう事があったのか、すっごく気になる! 以上
小説現代10月号に「春に翔ぶ」という小説でそれが明かされているみたいで、早く出版して欲しい!今年中には・・って書かれてるので。
スピンオフ集「発売決定」
「北原先生」の過去が描かれる「春に翔ぶ」。主人公「櫂」の担当編集者二人を描く「星を編む」。二編が雑誌「小説現代」に掲載済みで、本年後半にはスピンオフ集を刊行する予定
汝、星のごとく 2022/8/4 凪良ゆう
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
わたしの美しい庭「滅びの前のシャングリラ」「流浪の月」
プロローグとエピローグが内容がほぼ同じなのに、こんなにも読む印象が違うのかと驚きました。
凪良さんの筆力に脱帽です。
こういう家族の形があってもいいなと思いながら読んでいました。
この本、凄いですよね。
最初のシーン(夫には愛人がいて・・・)を読んで、意味が分からなかったしさすがに今回はダメかな?なんて思いながら読んだら、最後に見事に決められた!同じ文章なのに、全然違うんだよね。凪良さん、やるね~~。
不治の病。ん、少し辛かった。これ意外の結末かぁ~~~難しいな。
遠距離になった二人の心理描写。コンプレックスを抱いていたり、もう長い付き合いなんだから分かってくれるでしょ?って思ったり、どちらの気持ちも分かるのよね。だから辛かった。きちんと話し合えば良いんだけど、それが出来ないのよね。
北原先生のスピンオフ、これは凄かった!読んで欲しい~~~。そうそう、スピンオフ集が出るんですよね、私は夏に出るって聞いてたけど延期されたのかな?
私は菜々の話を読みたい!!
あぁでもスピンオフ集を読む前に、本書も読み直したいけど・・・この本を読み出すと時間を忘れてしまうからヤバイのよね。
凪良さん、私は「神様のビオトープ」も好きでしたよ^^
あぁ長くなっちゃったゴメン!でも、良すぎる本っていろいろと語りたくなっちゃう!
そうそう、あの作りで、最初の時と最後の方での印象が違うのは驚きでした。
「流浪の月」の時も思いましたが、色々な関係、家族があっても良いですよね。
このお話のみんなが居心地の良い生活が送れて幸せに暮らせると良いなー。
これ、あなどっていました。
ネグレクト、ヤングケアラーの内容ね、最近多いなーみたいな気持ちでいたんですが(たしかにそうなんだけど、それだけじゃなかったよね、色々な要素が一杯あった)
交互に語られる2人の気持ちが凄く良かったです。いつの時代の人でも変わらないであろう心理が丁寧に描かれていてね。
あとカイ君を世に出そうと一生懸命な編集者の人や、カイ君が自分の過去の人生を切り売り?して物語を作ってるうんぬんのところとか、他、良い処がすごく一杯あったわ。
あと、あきみ(現在働いているけども)が自分一人では金銭的にも将来不安があるが故に取る行動が、それってあの嫌悪感感じる母親と同じなんじゃないか?って何度も思うシーン、私もそこは生活力無い人間の一人として身につまされた・・・。
スピンオフ集、早く読みたいー!
読んだら、またわぐまさんちの処戻って来ますね。
「神様のビオトープ」
それが図書館に置いてないんですよ。入荷して欲しいなあ。
読み始めは、不倫の話か~。こういう設定好きじゃないんだよな~と
思ってました。でも、最後まで読んで、自分の浅はかさにパンチして
やりたくなりました。
櫂のことは確かに辛かったですが、ああいうラストだからこそ、この作品
の構成が光るとも云える訳で。
私は、それも含めて素晴らしい作品だと思いました。心を揺さぶられる
というのは、こういう作品のことを言うんだろうなと思いましたね。
北原先生のお話、読めるの楽しみです。
コメントありがとうございます。
最初読書開始した時と最後の方では、全然違った印象のお話でしたね。
構成力が凄かったです。
そうなんです。スピンオフ集、早く読みたいです。今回は出遅れない様に、発売開始と同時に図書館にリクエストしようと待ち構えてます。