カルーセル麻紀さんが釧路出身だとは知りませんでした。
同郷ということ、ストリッパーとか水商売とかにお詳しい(魅力を感じていらっしゃる)ということなど、桜木さんが是非自分が書きたい!と強く思うのも納得。
渾身の作品でした。面白かったです。4つ★半~5つ★
かなり分量のある読み応えのある作品でしたが、なんと!最後は、まだテレビに出る様になる時代までで終わっており、途中までで切れた感が強いです。
ただ、この小説はフィクションらしいので、どこまでが事実で、どこが創作なのか解らないんですよね。ご家族の構成や人生も違っているとか。
主人公の秀男のぶれない意志の強さと自信と美しさ、読んでいて楽しいし気持ちがいいです。きっぷの良い処とか、勇気ある処とか、とても魅力的です。
なんだろう、全然違うんですけど、子供の頃「風と共に去りぬ」を見た時にスカーレットに感じたような印象というか。
秀男の学生時代、初恋の相手である文次。ハーフのがたいの良い無口で秀男を守ってくれる男。カッコイイです。かまぼこ工場で良いだけ使われていた少年でしたが、相撲部屋に引き抜かれて東京に行ってしまう。その後ずっと会ってなくて、大人になって一度だけ会うチャンスが来るのですが、文次は目の前の女性が秀男だと解っていなかったんでしょうか・・・。
それとも解っていたけれど、動じなかったのでしょうか・・・。
それでも、その後もずっと秀男は文次の事を忘れずにいる。この文次のモデルがいるのかなあー!知りたい!
同級生で仲良くなる背の高い猫背の文学好きな女の子。この子が桜木さんの分身の様な気がしてました。
あと、お姉ちゃんのショコちゃん。
すんごい良い人ですよねえ、いつも秀男の見方で、人間的にも凄く出来た人で。
優秀で柔道も凄くて父に似た長男。大学から札幌に出た以後就職し、全然故郷に帰って来ず、家族を捨てた様な感じだったのに、その後結婚し(やたら立派な出来た妻)故郷に戻って来て両親と同居するのには驚きました。
ラストの方で、久しぶりに秀男が帰郷した際、兄も父も唯一の趣味というか逃げる場所がパチンコになっていました・・・。この2人は古典的昔風の考えの人達代表だったなあ。
家族の中で、お母さんとショコちゃんは秀男の時にみかたになってくれて優しかったのが救いだったわ。
お母さんの弟がかつて秀男と似た性癖の人で、お見合いが決まって結婚することになって自殺してしまっていたとは・・・。
カルーセルさんは桜木さんに「思い切り汚く書いて」と言ったそうですが、そんな汚いと思う処は無かったなあ・・・。
読み終わった後、カルーセルさんの若い時の写真とか交際した著名人とか・・・ネットで見て、ほおーー、こんな感じだったのかーって。
今よりも、もっとLGTBの人が生きにくかった時代に、凄い人ですね。
客や男性を惹きつける様子とか技とかも(水商売では普通なのかもしれませんが)興味深かったです。痛い話、辛かった出来事も深刻に話すと気の毒がられるだけだけど、笑い話にして話すと何度でも使えるとか。男性から凄く嬉しい要請や誘いを受けても、大喜びするリアクションはせずに、もったいつけた?対応するとかね。
現在続編も制作中とのことで(やっぱりそうなのね!)この続きを読むのが、とても楽しみです!
緋の河 2019/6/27 桜木紫乃
桜木紫乃さんの他の本の感想
「俺と師匠とブルーボーイとストリッパー」「おばんでございます」
無垢の領域
「星々たち」
ホテルローヤル
「ラブレス」「恋肌」
「氷平線」
同郷ということ、ストリッパーとか水商売とかにお詳しい(魅力を感じていらっしゃる)ということなど、桜木さんが是非自分が書きたい!と強く思うのも納得。
渾身の作品でした。面白かったです。4つ★半~5つ★
かなり分量のある読み応えのある作品でしたが、なんと!最後は、まだテレビに出る様になる時代までで終わっており、途中までで切れた感が強いです。
ただ、この小説はフィクションらしいので、どこまでが事実で、どこが創作なのか解らないんですよね。ご家族の構成や人生も違っているとか。
主人公の秀男のぶれない意志の強さと自信と美しさ、読んでいて楽しいし気持ちがいいです。きっぷの良い処とか、勇気ある処とか、とても魅力的です。
なんだろう、全然違うんですけど、子供の頃「風と共に去りぬ」を見た時にスカーレットに感じたような印象というか。
秀男の学生時代、初恋の相手である文次。ハーフのがたいの良い無口で秀男を守ってくれる男。カッコイイです。かまぼこ工場で良いだけ使われていた少年でしたが、相撲部屋に引き抜かれて東京に行ってしまう。その後ずっと会ってなくて、大人になって一度だけ会うチャンスが来るのですが、文次は目の前の女性が秀男だと解っていなかったんでしょうか・・・。
それとも解っていたけれど、動じなかったのでしょうか・・・。
それでも、その後もずっと秀男は文次の事を忘れずにいる。この文次のモデルがいるのかなあー!知りたい!
同級生で仲良くなる背の高い猫背の文学好きな女の子。この子が桜木さんの分身の様な気がしてました。
あと、お姉ちゃんのショコちゃん。
すんごい良い人ですよねえ、いつも秀男の見方で、人間的にも凄く出来た人で。
優秀で柔道も凄くて父に似た長男。大学から札幌に出た以後就職し、全然故郷に帰って来ず、家族を捨てた様な感じだったのに、その後結婚し(やたら立派な出来た妻)故郷に戻って来て両親と同居するのには驚きました。
ラストの方で、久しぶりに秀男が帰郷した際、兄も父も唯一の趣味というか逃げる場所がパチンコになっていました・・・。この2人は古典的昔風の考えの人達代表だったなあ。
家族の中で、お母さんとショコちゃんは秀男の時にみかたになってくれて優しかったのが救いだったわ。
お母さんの弟がかつて秀男と似た性癖の人で、お見合いが決まって結婚することになって自殺してしまっていたとは・・・。
カルーセルさんは桜木さんに「思い切り汚く書いて」と言ったそうですが、そんな汚いと思う処は無かったなあ・・・。
読み終わった後、カルーセルさんの若い時の写真とか交際した著名人とか・・・ネットで見て、ほおーー、こんな感じだったのかーって。
今よりも、もっとLGTBの人が生きにくかった時代に、凄い人ですね。
客や男性を惹きつける様子とか技とかも(水商売では普通なのかもしれませんが)興味深かったです。痛い話、辛かった出来事も深刻に話すと気の毒がられるだけだけど、笑い話にして話すと何度でも使えるとか。男性から凄く嬉しい要請や誘いを受けても、大喜びするリアクションはせずに、もったいつけた?対応するとかね。
現在続編も制作中とのことで(やっぱりそうなのね!)この続きを読むのが、とても楽しみです!
緋の河 2019/6/27 桜木紫乃
桜木紫乃さんの他の本の感想
「俺と師匠とブルーボーイとストリッパー」「おばんでございます」
無垢の領域
「星々たち」
ホテルローヤル
「ラブレス」「恋肌」
「氷平線」
そちら雨の方大丈夫でしょうか・・・早く雨が止んでくれると良いのですが・・・。
で、これ。読まれたんですねー。
>大きな山/谷を作らず全体にハイテンションに書き連ねる新聞小説
あ、確かに。新聞小説って、そうなりがちなのかー、納得。
長いんですよね、この作品。
でも、読み応えは凄いありますよね。
おもろしく読まれたようで、良かったー!
なかなか読み応えのある面白い作品でした。
FC2の方のブログの、古い日付でアップされていたのですね。
ブクログの個別の感想の文を、そちらにもアップされたのね。
ごめなさい、新しい日付(最近の)でアップされているとばかり思っていて、古い日付だとは思わず、検索してなかったのです。
過去検索ではすべてがあがって来るわけじゃないのね。こまりものです。
わーーい!そうだったんですね。
これ、しずくさんも既にお読みになられていて、凄くお気に入りになっていたとは
続編も楽しみですよね。
ブクログ、拝見してきました。
マイブログっていうのは何かしら・・・ごめんなさい、ちょっとどこにあるのか、解らなかったです・・。
本作を読んだ頃は立て続けに良作にぶつかり、感想を残していなかったのかと・・・。ブクログに何とか備忘録程度にあり安堵しました。あわててマイブログに貼り付けた次第です。
きっかけを下さって感謝、感謝!
コメントありがとうございます。
そうそう、そのフレーズありましたよね。
たまたま、図書館の本の回って来る順番が、たて続けに、この前の「俺と師匠」の割とすぐ後に、この本だったんです。
俺と師匠もとても面白かったですが、こちらも良かったですよ!ぜひ。
「ふたりぐらし」は評判良さそうですよね。
ここのところ桜木さんの本が続いたので、私も暫くしたら読んでみようかなーと思います
なんか面白そうですね。
もっとも今、桜木さんの『ふたりぐらし』を読んでいるところなので、少し間をあけて読んでみます。