ご婚約からご成婚までの道のり
ご婚約が内定しますと、
「納采(のうさい)の儀」、
「告期(こっき)の儀」が執り行われます。
その間にお妃教育も行われます。
そして、結婚の儀を迎えます。
皇太子をはじめ皇族方のご婚約について
戦前までは、
皇室親族令により
男性皇族の結婚相手は
「皇室又は特定の華族の女子」
という規定がありましたが。
戦後、
皇室親族令が廃止され、
その条件はなくなりました。
とはいえ、
皇族、特に皇位継承者である
皇太子の結婚のお相手には、
皆が納得できる女性を選ぶことが
望ましいものです。
そのため、
皇室典範では第10条では、
「立后及び皇族男子の婚姻は、
皇室会議の議を経ることを要する」
と定めています。
皇太子をはじめ皇族方のご婚約は、
皇室会議の議決により内定となります。
皇室会議
皇太子をはじめ皇族方のご婚約は、
皇室会議の議決により内定となります。
皇室会議は
皇室の重要事項を審議する最高機関で、
皇族2人、
内閣総理大臣、
衆・参両議院正・副議長、
宮内庁長官、
最高裁判所長官と最高裁判所判事
の計10人で構成されます。
審議事項は、
①皇位継承の順序変更
②立后と皇族男子のご婚姻
③皇族の身分の離脱
④摂政の設置・廃止
⑤摂政の順序
の変更があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/90/a97a1e00facd4bab7d39e5bf4e845d53.jpg)
納采(のうさい)の儀
納采の儀式とは、
ご婚約が決まった後に行われる、
一般でいう結納にあたる儀式です。
天皇陛下の時には、
納采の御使である
東宮大夫(とうぐうだいぶ)が、
服地5巻、清酒6本、
鮮鯛1対(2匹)の
「納采の品」を携えて、
ご婚約者のご実家を訪問しました。
御使が
「天皇皇后両陛下のおぼしめしを受け、皇太子徳仁親王殿下には、本日、小和田雅子嬢に結婚の約をなすため、納采を行われます」
と伝え、
雅子さまは
「つつしんでお受けいたします」
と答えられました。
戦後は、
皇太子時代の上皇上皇合陛下をはじめ、
他の皇族方の場合も
ほぼこのような形式で行われました。
なお、
服地は、皇后さまのときは洋服地、
雅子さまのときには、
紅葉山御養蚕所の繭でつくられた絹地でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/03/f666bae00fc50dfd5b5f43b04ca57102.jpg)
内親王の納采の儀
内親王(皇女子)のご結婚の場合、
新郎家の使者が皇居を訪問し、
宮内庁長官に
「結婚を約束します」
という挨拶を述べ、
納采の品々を納めます。
その後、
長官が天皇皇后に伝達し、
承諾をいただき使者に伝えると
婚約が調います。
その後、
新郎と両親が
天皇皇后両陛下と内親王への挨拶のため、
皇居に向かいます。
なお、
紀宮さま(黒田清子さん)の
納采の儀のときの納采の品は、
服地2巻、清酒3本、鮮鯛1対でした。
告期(こっき)の儀
結婚の儀の期日が
定められたことを伝える儀式です。
皇太子のご結婚の場合、
勅使である侍従長が
ご婚約者のご実家に伝えます。
ほかの皇族方のときも同様に
御使が訪問しますが、
内親王の場合は、
新郎の使者が皇居に赴き、
宮内庁長官に伝えます。
長官は天皇皇后両陛下と内親王に報告し、
天皇皇后両陛下が
承諾されたことを使者に伝えます。
紀宮さまの告期の儀の使者は、
納采の儀のときと同様、
新郎の黒田慶樹(くろだよしき)さんの
従兄が務めました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/08/1a125c2ffaef13b0876298122019f4d6.jpg)
感想
天皇家のご結婚は、
いつの時代でも、
国民の注目の的ですよね。
皇族の方が選んだお相手ですから、
手放しで応援したい。
しかし、
皇族のお相手となると
皆が納得いく相手ではないといけません。
それは、
中々、難しいことですね…
でも、
一番大切なことは、
皇族の方々がお幸せになること。
今でも、
納采の儀の折の、
皇后陛下・雅子様を覚えています。
輝かし笑顔でした。
しかし…今も行われている
皇族の方々に対する誹謗中傷。
雅子さまの笑顔に
陰りがさしたことは、
悲しいことです。
誹謗中傷せず、
また、
根も葉もない噂などせず。
彼らの幸せを祈り
見守ることも大切ではないでしょうか。
写真は宮内庁ホームページより出典しました。