リートリンの覚書

日本書紀 巻第三十 高天原廣野姫天皇 三十五 ・伊勢への行幸



日本書紀 巻第三十
高天原廣野姫天皇 三十五

・伊勢への行幸



十七日、
過ぎた所の神郡(かみごおり)、
及び伊賀・伊勢・志摩の国造等に
冠位を賜りました。

あわせて、
今年の調役を免しました。

また供奉(ぐふ)の、騎士、
諸司の荷丁(もちよぼろ)、
行宮(かりみや)造った丁(ほぼろ)の
今年の調役を免しました。

天下に大赦しました。

ただ、盜賊は、
赦しの例に入れませんでした。

十九日、
過ぎた所の志摩の百姓・男女で
年が八十以上に、
稻を人ごとに五十束を賜りました。

二十日、
車駕が宮に還りました。

行き到る所ごとに、
すなわち、
郡縣の吏民(りみん)をあつめ、
務めを労り、
樂(うたまい)を賜りました。

二十九日、
詔して、
近江、美濃、尾張、參河、遠江等の国に

供奉した騎士の戸、
及び諸国の荷丁、
行宮を造った丁の、
今年の調役を免しました。

詔して、
天下の百姓で、
困乏(こんぼう)な、
窮者(きゅうしゃ)に、
稻を与えました。

男に三束、女に二束。



・神郡
(しんぐん/かみのこおり/かみごおり)
日本の律令制下において一郡全体が特定の神社の所領・神域として定められた郡
・供奉(ぐふ)
おともの行列に加わること。またその人
・荷丁(もちよぼろ)
荷物などを運ぶ人夫。もちぶ
・吏民(りみん)
役人と人民
・困乏(こんぼう)
金銭や物資に乏しくて困ること。貧乏に苦しむこと。 まずしいこと。 窮乏
・窮者(きゅうしゃ)
生活に困窮している者



(感想)

(持統天皇6年3月)

17日、
通過した
神郡、および伊賀・伊勢・志摩の国造らに
冠位を与えました。

あわせて、
今年の調役を免除しました。

また、
行列に加わった、
騎士、諸司の荷物などを運ぶ人夫、
行宮を造った人夫の
今年の調役を免除しました。

天下に大赦しました。

ただ、
盜賊は、赦しの例に入れませんでした。

・神郡
ここでは、度会、多気

19日、
通過した所の志摩の百姓・男女で、
年が80歳以上の者に、
稲を人ごとに50束を与えました。

20日、
車駕が宮に帰りました。

通り行く郡県の役人と人民をあつめ、
務めを労り、舞楽をおこしました。

29日、
詔して、
近江、美濃、尾張、參河、遠江の国の、
お供をした騎士の戸、
および諸国の荷物などを運んだ人夫、
行宮を造った人夫の、
今年の調役を免除しました。

詔して、
天下の百姓で、
貧乏に苦しみ、
生活に困窮している者に、
稲を与えました。

男には、三束。女には、二束。

明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。





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