僕は名もない凡人でいたい

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歌舞伎座の歌舞伎

2017年02月21日 | 観劇・コンサート
思いがけず、歌舞伎座の歌舞伎を見る機会を得ました。
生まれて初めて見る歌舞伎です。
会場に入った瞬間、美しい! と思いました。

歌舞伎役者の所作の美しさ。
動くのも止まるのも、一つ一つの所作が丁寧で美しいのです。

注目すべきは、全てが人力で行われること。
舞台転換、衣装の早着替えなど、たくさんの黒子さんたちが動いて世界が成り立っている。
人が走って幕引きされるのに、わくわくします。

そして、和楽器による生演奏。
独特のうたい方をする長唄、琴、三味線。

「〇〇〇屋!」
という、おなじみの掛け声も。

客席との一体感から全体にくつろいだ感じがします。
なんと、客席でお弁当が食べられるんですよ~。
はあ、びっくり!
そういえば、「幕の内弁当」はここから来たんですよねえ(^^)

オペラガラコンサート

2016年12月12日 | 観劇・コンサート
都内でオペラガラコンサート。

星野由香利さん、以前にも増して素敵でした。
アメーリアのアリアに命を吹き込んでいました。
演奏が始まると、表情ががらりと変わり、まとっている空気ごと別人に。
役が下りて来る感じがして、目が離せませんでした。
涙が出ました。

初めて聞きましたが、菅原千恵さんも素晴らしかったです。
プログラムの中でも圧倒的でした。

宗教音楽は、わたしの心にはなかなか響いてこないのですが、合唱の力、人の声の力には圧倒されるものがあります。

【曲目】
スターバトマーテル(ヴェルディ)
歌劇「椿姫」より〝ああ、そは彼の人か”(ヴェルディ)
歌劇「仮面舞踏会」”私の願いを”(ヴェルディ)
歌劇「仮面舞踏会」”お前こそ心を汚す者”(ヴェルディ)
歌劇「運命の力」”神よ平和を”(ヴェルディ)
歌劇「ドン・カルロ」カルロとロドリーゴの二重唱(ヴェルディ)
歌劇「ラ・ボエーム」”ムゼッタのワルツ”(プッチーニ)
歌劇「蝶々夫人」”ある晴れた日に”(プッチーニ)
グローリアミサ(プッチーニ)

チェコフィルゾリステン

2016年12月10日 | 観劇・コンサート
今週は音楽会が多いです。

今日は、チェコ・フィル・ハーモニー・ゾリステン&ピアノのコンサートに行って来ました。
ゾリステンとは、ソリストの複数形のことです。
久しぶりに(アンコールで)滝廉太郎「荒城の月」を聞きました。
大人になって聞くと、より良さがわかる気がします。
(今も教科書に載っているのでしょうか?)

ピアニストは2人。
最初の人は、音色が美しくて、人生を音楽に捧げているのが伝わってきました。
もう1人の若い人は、暗譜ではなく、鍵盤をぶっ叩いていて、弦楽器との調和が保てない感じ。がっかりしました。
(発表会ではなく、チケットは5000円します)
でもまぁ、ピアノをちゃんと聞く機会は少ないので、これも楽しみの一つでした。

ゾリステンの方々は、とても素晴らしかったです。
シューベルトの四重奏は、未完成交響曲っぽいですね。
大きな男の人が持つと、ヴァイオリンは極小に見えます。

【曲目】
シューベルト 弦楽四重奏第12番ハ短調「四重奏断章」D.703
モーツァルト ピアノ協奏曲第12番イ長調 K.414(ピアノ五重奏版)
ショパン マズルカ ロ短調 作品33-4、嬰ハ短調 作品50-3
ドヴォルザーク ピアノ五重奏曲イ長調 作品81

明日はガラコンサートです(^0^)

マロと新鋭たち

2016年12月03日 | 観劇・コンサート
数日前、届いた1枚のA4用紙は「毎日ゾリステン」への招待。
みなとみらいホールで、マロこと篠崎史紀さん(NHK交響楽団コンサートマスター)が若手の演奏家たちとトリオを組む、という豪華で新鮮なプログラムです。
わたしは以前、マロさんのDVD「パンドラの箱」を購入して、勝手に「我が師」と仰いでいたので、迷わず足を運びました。

登場した生マロ先生の御姿はテレビで見るの同じ! (ということに、思わず感激w)
すごく大きな人に見えるのに、椅子に座るとそうでもないのですね。
さて、すでに演奏の準備は整っているのか、調弦もせず、リラックスした雰囲気。
チェロの笹沼樹さん(なんと22歳!)の準備が整うのを
(慌てなくていいですよ)
と、見守りつつ、待っています。

笹沼さんは、ソロで(江口洋介みたいなワンレンのサラサラ黒髪を振り乱して)超絶技巧を披露してくれました。
若いってだけでも才能なのに、こんなすごい22歳がいるなんて!

マロさんの演奏は、終始、自宅で1人で弾いているかのようで、そのせいか、客席もほとんど冒頭からくつろいだ雰囲気です。
ヴァイオリンが、がならないのです。
ピアニッシモが美しく、ハーモニーを大切にしているのが伝わってきます。
ソロのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番第2楽章のクライスラー編は、見覚えのある懐かしい風景が見えてくるようでした。

特筆すべきは、入江一雄さんのピアノ。
ひとつひとつの音の粒が生き生きして、音色が光り輝いていました。
まるで「ことり」(小川洋子著)の愛の歌のように、ピアノが歌っていて、わたしは一瞬、恋に落ちました。
入江さんは、今夏、4年間のロシア留学から帰国したばかりだそうです。
ロシア仕込みのプロコフィエフの曲を、「道路工事」とか「狂乱のミルフィーユ」とか表現されていました。
初めて聞いた曲でしたが、わたしには、「安全第一」と書かれたヘルメットをかぶったもぐらが、狂ったようにぐるぐる駆け回りながら地中へ向かって行き、地球の核にぶつかってドッカーン!! みたいに聞こえました(笑)



終演後、サインと握手をしていただきました。
わたしは、ファン活動というのはやったことがなく、ほとんど初体験。
一人で行ったので勇気がいりましたが、目と目が合うと感激なんですね!

思い切って、DVDを買って勉強していることをマロ先生に伝えると、
「パンドラの箱を開けてしまったのですね! 大変でしょう、音階練習が」
と笑い、そして
「頑張ってくださいね」
と声をかけてくださいました。

アンコール曲が、6月に自分が演奏したトリオ曲だったことも少し嬉しくて、当時一緒に演奏したともちゃんにメールして帰途へ。
帰り道のウォークマンの選曲は、もちろんラフマニノフでした。

 【曲目】
 ・モーツァルト ピアノ三重奏曲 K.502
 ・ポッパー ハンガリアン・ラプソディー(cello)
 ・プロコフィエフ トッカータ 作品11(piano)
 ・ラフマニノフ=クライスラー 祈り(Violin)
 ・アレンスキー ピアノ三重奏曲 第1番
 ・ブラームス ハンガリー舞曲第6番(アンコール)

弦楽四重奏

2016年11月07日 | 観劇・コンサート
芸術祭にて、オーケストラ仲間の弦楽四重奏を聴きました。
ベートーヴェン第1番と、ドヴォルザーク「アメリカ」の2曲。
オケだと周りの音に混ざってごまかせますが、四重奏ではソロの力が必要なので、皆さんちょっと緊張気味でした。
「がんばってくださいっ」
お菓子持参で応援しました!

良かったですねぇ~
ベートーヴェンの初期の作品が温かい音色で聴けました。
「アメリカ」は、新世界アメリカの地で望郷の念を歌ったのでしょうか。
チェコ民謡風で親しみやすかったです。

わたしも早く、仲間を見つけてやりたいなぁ