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インフレターゲット

2012年12月28日 | ちょいとしつれい

むむむ。。。。。

これはちゃんと勉強しなくてはいけないことかもしれません。

 

武田教授のサイトより。

http://takedanet.com/2012/12/post_e141.html

「インフレターゲット」という多くの人には耳慣れない言葉が普通に話され、議論されています.でも、議論のほとんどは経済学の用語と使われ、金利や通貨との関係で解説されるので、最後まで聞いてわかる人は少ないと思います。

また、世界的な経済政策者のバーナンキさんがこのことを説明しても、専門の経済学や政治学の人から強力な反論が出てくるのですから、経済学的にインフレターゲットの効果がハッキリしているものでも無いのです.

そこで、ここでは、経済学の言葉をできるだけ使わずに、また「日本全体がどうなる」というのではなく「自分の生活を守るためには、なにに注意する必要があるか」に絞って解説をしてみたいと思います。1回で終わりたいと思ったのですが、どうしても2回になります。

・・・・・・・・・(人間の活動と2%)

毎日、人間は働き、少しでも改善しようとします。また今日より明日の方が少しは良い生活をしようと希望します.このことが実際に行われますと、1年で2%ずつ社会は「豊か」になっていきます。

「豊か」になりかたは「冷蔵庫が買える」という時代もありますし、「音楽会に行ける」という時期もあります。なにが必要とされるかはその時代によって違いますが、「努力する」ということは行われます.これは人間の基本的な性質です.

・・・・・・・・・(お金の目的)

お金はどうしても必要というものではないのですが、人間の活動には便利なものです。そして「お金の量」というのが「人間の生み出す価値」と同じなら、お金はいつも安定していて、人々の役に立ちますし、酷いインフレでお金の価値がなくなったり、リーマンショックのようなことも起こりません.

今日の100円の価値が、来年も100円の価値を持つためには、1年に2%ずつ人間の活動の価値が上がっていますので、お札も2%余計に刷らなければなりません。もし、お札を刷らずに「少しでも改善しよう」としますと、100円の価値自体が毎年、上がっていくことになります。

・・・・・・・・・政府と日銀

このような「原理的」なことがあるのですが、経験的に「危険」なことがあります。それは「何かのきっかけで止められないほどのインフレになることがある」ということです。突如として物価が10倍になると、せっかく1万円を持っていても1000円になってしまいますから、これは悲惨なことになります。

今でもベトナムなどはそうで、「ドン」という通貨を使っていますが、激しいインフレなので、給料をもらっても1ヶ月しか使えません。だから街の中に「ドンと金を替える」というところがあって、庶民はドンを金に替えて貯金しています.

どこの国でも政府はややインフレ的なので、中央銀行(日銀)がデフレ型(物価が上がらない方)を主張してバランスを取るようにしています.これは「理屈」ではなく「経験」によるものなので、政府と日銀がやり合うと、どうしても理屈では政府の方が優位に見えることがあります。

・・・・・・・・・節約と発展

「昨日、お皿を洗う良い方法を発見した」という主婦が「今日は良い方法で洗う」というのは人間の自然な行動です(改善の本能)。また、冷たい水で手を洗うとあかぎれになる時に暖かいお湯で洗いたいと思うのも人間です(快適追求の原理)。それが社会のコンセンサスになっている時には社会は正常に発展します.

ところが「戦争=人殺しをしたり、破壊する=生産性マイナス」、「節約=改善せず、快適さを我慢する=生産性ゼロ」などが社会で行われると、大きな歪みができて、それがお金にも影響して戦争ではインフレに、節約ではデフレになります。

20年間の節約がムダであったとは言いにくいのですが、人間として不自然な行動だったことは確かです.その歪みはどこかで解消するか、もしくはライオンのように寝てばかりいる日本人にならなければダメということです。

・・・・・・・・・とりあえず

インフレターゲットを理解し、個人としてお金を失わないようにするには、もう少し考えなければならないことがありますが、とりあえず、以上のことから、

1)インフレターゲット2%というのは正常な値である、
2)経験から言うと突如としてインフレになることもあり得る、
3)日本は少し景気が良くなるだろう(温暖化の制約があるとねじれるが)、
4)個人のお金はお金から若干資産的なものを持つ必要が生じる、

という事になりますので、お金に余裕のある人は「資産」を少し勉強しておくこと、お金に余裕の無い人は雇用の機会が増えますので、それに備えておくことがまず必要です.参議院選挙まで自民党はまとも。

2005年の郵政選挙以来、衆院で大勝した政党が参院で負けるというパターンをくり返していますので、今回は自民党は参院選に勝つまでは臨戦態勢です.この間に、インフレターゲットを決定し、円を市場に出し、円安に誘導して産業を活発にできれば参院選に勝つことも可能でしょう.

2012年の総選挙は、民主党に投票することはできなかったこと、第3極と言われた政党が個性が強すぎて分裂したことが原因して自民党が勝ったことはすでにテレビなどで言われていて、その通りでしょう.だから、参院選挙までに「原発再開」や「国防軍」などの強硬意見を出すと、危険なので強硬な政策は採らないと考えられます。

つまり、やや準備する時間があるので、この間に就職先、貯金などを考えておくチャンスでもあります。次回は国際的な動きも含めて整理を進めていきます.

(平成24年12月26日)

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