ガブガブの事例
家族に対する咬みつき
●ママへの咬みつきが最もひどく、抱っこすることもできない。
●リードを準備しようとすると飛び付いて咬みに来る。
●パパと特定の家族だけがリードを付けることができる。
●一緒に寝ているが、寝返りを打つと咬みつくので熟睡できない。
●ソファーなどでリラックスしている愛犬に近づくと威嚇される。
家中でマーキングする
●特に留守中は家中でマーキングをするので、帰宅すると糞尿のお掃除が大変。
●独り置いて出かけると機嫌が悪くスネている様子で、激しく吠えたりもする。
偏食
●トッピングをしないとフードを食べないが、おやつは喜んで食べる。
●食が細く、体もかなり痩せて、筋肉や脂肪がついていない。
●もう少し太らせたいが、なかなか食べてくれない。
家の外を怖がる。
●他の犬や人を怖がり、外で排泄などはしない。
●犬・人が近寄ると激しく吠える。
●散歩中は尻尾を股の間に丸め込んだまま、怯えている様子。
来客に激しく吠え、咬みつく。
●来客に警戒して吠えながら近寄って座るが触ると噛み付く。
相談者(飼主)の手には痛々しい傷跡があり、愛犬に噛まれる恐怖や部屋を汚される苦労で心労が募っているご様子の方が大勢です。
話を聞いていくと、問題行動が起きるきっかけが少しずつ見えてきました。
多くのモンスターたちが咬みついたり吠えるようになったのは1歳くらいからで、
「それまではとても賢い仔犬だった。」よく相談者から聞く言葉!!
それと
「トイレのしつけも殆ど来たときから出来ていた」です。
初めて犬を飼った飼主は、ちゃんとしつけをしようと色々なしつけ本を読み、教えの通り実践したようです。
頑張って実践したしつけ本の教えの中には多くの誤りがありましたが、決定的な間違いは、
【悪いことをしたら犬をリードで叩く】
【犬がジャレて噛んで来たらマズルを叩いて(弾いて)叱る】
という教えです。
これではモンスターたちにはリードや人の手がとても恐ろしく、
自分に強い痛みを与えるものだと思うに違いありません。
決して愛犬が悪いわけでは無い・・ということです。
きちんとしつけをしたいという思いは、飼主として当然抱く考えです。
飼主として向上心のある方が、信じて実践した事が間違っていて、
愛犬に強い不信感を持たせ深刻な問題行動の引金になってしまうことが多々あります。
気の毒な事態なのですが、適切なしつけを行えば必ず改善できると思います。
改善には時間がかかることもありますが、まず愛犬についてしっかり理解してあげることが大切です。
多くのモンスターは生後2ヶ月弱でペットショップから購入した愛犬です。
そんな時期に親・兄弟と離れ、社会は何が怖くて何が怖くないのか、遊ぶとはどういうことか、自分の身をどうやって守るのか、誰が守ってくれるのか、何にも知らない状態です。
この段階から学習することは、良いことも悪いことも、愛犬の心身に深く刻まれます。
モンスター犬の多くは、飼ってすぐ「皮膚病や寄生虫がいた」というのも多い!!
ペットショップやブリーダーなどで感染してしまうことは時々あります。
ペットショップへのシャンプーや病院への治療に数回通ったモンスターも多いのです。
体中の痒みによるストレスを抱え、慣れない環境でのシャンプー・治療が仔犬たちにとってどんな経験・学習になったかは分かりませんが、
怖がり性の仔犬にプラスになったとは思えません。
大好きなママから叱られる経験や、縄張りや主従関係の意識が芽生えたりなど、様々な混乱を通して、
多くのモンスター犬は攻撃(叱られること)に負けない、やられる前に噛み付く、侵入者(来客)に自分の強さを知らしめる行動へと試行錯誤でたどり着いたのでしょう。
家の中でのマーキングや排便は自分の上位を示したり、飼主さんが嫌がることを分かっていてしている行動です。
とにかく、モンスターたちにとっては自分の強さをアピールしないと不安でたまらない日々なのです。
自分が弱いと思われたら恐ろしいことや痛いことが起きるかもしれないという恐怖と闘う日々です。
食欲や消化・吸収の機能に影響するほどのストレスなのでしょう。
愛犬たちは誤解してしまっています。
誰も愛犬を傷付けたり恐怖に追い込む気は無かったのに・・・
愛犬を理解した上で、その誤解をどう伝え、安心感を与えてあげられるかが、問題行動の改善への近道でもあります。
ちゃちゃくんのトレーニングは順調に.....