今年は残暑が厳しく、9月に入ってからも盛夏の如き暑さが続いていましたが、最近になってようやく朝夕に涼しさを感じるようになってきました。
ついに一年の内で一番過ごしやすい「秋」の季節が到来したのです。
この時期になると「天高く馬肥ゆる秋」という故事がよく使われているのを見かけますね。
現在では「豊穣の秋」や「食欲の秋」を彷彿とさせる言葉として使用されていますが、元々は中国から伝わった故事だそうです。
現在私たちが使っている意味とは全く異なることをご存知でしょうか?
紀元前、中国の北方(蒙古)に匈奴(きょうど)と呼ばれる騎馬民族が遊牧生活を営んでいた。
彼らの住む土地では冬の寒さが厳しく、その期間は食料が全くとれなかったという。
匈奴の人々は馬に春や夏、十分に草を食べさせ肥えさせた。
そして、秋になり農耕を営む人々が収穫の時期を迎えると、その収穫物を強奪するために馬を駆って一斉に南下してくるのである。
つまり、「天高く馬肥ゆる秋」とは「秋には北方騎馬民族の侵略を警戒せよ」という戒めの言葉であり、「秋には必ず異変が起きる」という意味の故事成語なのです。
わたしたちが日頃使っている意味とは全く異なることに驚きを覚えます。
異民族への警戒の故事を秋の素晴らしさを象徴する言葉に変えてしまった日本はのどかで平和な国なのかも知れませんね。
ところで、秋になり馬や牛、鶏などが肥えるのは好ましいことですが、人も愛犬も太る傾向があります。
実りの秋には新米や、さつま芋、果物類梨、ぶどう、柿、栗、りんご、みかんなど糖分たっぷり、小松菜、大根、きゃべつ、魚類ではサンマ、イワシ、サケ、サバなど秋の味覚が食欲を誘います。
更に、秋は気温の低下とともに湿気の低下と空気も心地よく夏バテからも回復します。一年中で最も良い季節ですよね。
また、台風や秋の長雨の後で、地面は湿っていて、ちりやごみが立ちにくくなっているため秋の空は、一年のうちで一番澄んで青く見えます。
秋は日が短くなり、地面が冷えてくる、そして、大気の状態が安定し、強い風も吹かないのでお散歩に最適です。
愛犬の肥満に注意してくださいね!!オーナーもね(笑)