息子の小学校卒業式

卒業式の入場待ちの時間に、待合室のテーブルにあった、それぞれ卒業生が書いた家族宛の手紙を読む。

この手紙で、息子は、私を泣かせたかったようだった。数日前から、手紙を書いたから、と息子はアピールしてきていたからだ。

内容は私への感謝の文面だった。じーんときたが、まだまだ式は始まっていないので、自分の感情と呼吸を整えた。

他の親御さんたちは、雑談をしている。
暖かい日差しが窓から差し込んで、室内は暖房と人いきれで暑すぎるくらいだ。

3月に入って、仕事や息子の式などで、慣れないスーツを着ているので、すぐに脱いで楽な服装をしたいという欲求にかられる。

10時の卒業式の時間が始まる。式場の体育館にぞろぞろと歩いて向かう。

卒業証書を受け取る際に、壇上で夢を短く語るようになっていて、息子は、「プロ野球選手になって、家族を楽にしたい」と宣言していた。

私が座る隣が、息子が所属していた少年野球の監督一家だったので、「楽にしてくれるんだね」とちゃかすように話して、息子への感謝の気持ちを一人味わった。

厳粛な卒業式なのだが、息子と二人で話をたくさんしてみたいという気持ちでいっぱいになった今日1日だった。

息子の成長は、いろいろな人のおかげでもある。
感謝