日記 わだす、癌になりました…。
そんな5オピニオンまでのすったもんだを乗り越えて、
当日入院で、その数日後に、
炎症で内視鏡が入らない細さになってしまった腸内へ、
ステントを挿入することにより、
腸内を広げる事に成功し、
あの腹部激痛から、
ようやく解放されたのでございました。
とはいえ、ステントを入れた夜は、
高熱と痛みに耐えかねて、
夜中にナースコールをポチし、
痛み止の抗生物質を投与された結果、
みるみる痛みが和らぎ、熱による寒さからも解放されました。
それでも暫くは微熱が続き、
そのためか、連日ベッドに横になって過ごす日々が続けば、
それはそれで、却って不調になって行ったものですから、
私は、点滴の代車を杖代わりに、
微妙に痛いお腹を庇うべく前屈みになりながら、
必死に廊下を歩き始めました。
自分でも、
己れの無様さがよくわかりました。
そんな、情けない姿で、スタッフが常駐しているナースステーション前を通るのは、些かみじめなものですから、
ある程度体力がついて来た実感が出始めた頃には、
病院内にあるコンビニや、
壁に飾られている絵画などを眺めにも行きました。
開院前のロビーなどは、
警備員が時折見回りをしているだけで、
それらの私より年齢の高いスタッフの方々は、
若い不憫な私を見て、目を伏せるのでございました。
続く。