蔵王歌集 氷の花より
地べたに ほら お星さまが!
女はそんな童話風のあいさつをする
ひとのくちびるよりもあわくれないの
こまくさのはな
よあけのひかりに染まった
しずくのこごりだ
霧ははなびらにしたたり
そのいろをしぼっておちる
ともかく
雲のなかでも花は咲くのだ
男はおもう
はなくれないがよく
はなはかれんなのがよいと
火口丘のつめたい土には
木も草も生えない
山の蝶も来ない
そういう高みにひろがるこまくさの群落
岩燕の骨が風に鳴り
夜は天の星がちらちらと乳を流す
神をこばむ男も
この光景をあかず見る
非情の土にむすばれるいのちが
なぜにこうもやさしいのか?
地べたに ほら お星さまが!
女はそんな童話風のあいさつをする
ひとのくちびるよりもあわくれないの
こまくさのはな
よあけのひかりに染まった
しずくのこごりだ
霧ははなびらにしたたり
そのいろをしぼっておちる
ともかく
雲のなかでも花は咲くのだ
男はおもう
はなくれないがよく
はなはかれんなのがよいと
火口丘のつめたい土には
木も草も生えない
山の蝶も来ない
そういう高みにひろがるこまくさの群落
岩燕の骨が風に鳴り
夜は天の星がちらちらと乳を流す
神をこばむ男も
この光景をあかず見る
非情の土にむすばれるいのちが
なぜにこうもやさしいのか?
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