みゆきな日々

チワワのチェリー女の子&私・年金暮らしのジッちゃんに絶賛親孝行活躍中

怖い女VSずるい女

2009年05月24日 | インポート

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冷めたコーヒーを一気に飲み干して喫茶店を出た

待ち合わせの時間から3時間以上は経った

これ以上、待つのは苦痛だ

あいつ、俺との待ち合わせに時間通り来たためしが無い

待ち合わせしてる事すら忘れてるかもしれない

満(みつる)は志保と別れようと思い始めてた

喫茶店を出て近くの駐車場に止めてた車に向かって、ゆっくりと歩き出した満に1人の女性が目に入った

スラリとした美人だ

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満が喫茶店に入る前から彼女は同じ場所で立っていた

彼女のような美人を待たせる男も居るんだなぁ?

満は思い切って、その女性に声を掛けた

『あの~待ち合わせですか?』

『あっはい・・・・・・・・・・待ち合わせです』

『ずっと立ってましたよね』

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

『彼氏を待ってるの?』

『・・・・・・・はい

今時には珍しい奥ゆかしい女性

『何時間も立ってると疲れますよ、もう少し待っても待ち合わせの人がこなかったらドライブでもしませんか?』

これってナンパかな?こんなナンパに付いて来るような女性じゃないと思いながら誘っていた

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『ずっと待ってたけど彼こないかもしれない、ドライブですか・・・気晴らしになるでしょうか?』

おっ?待ちくたびれた女性の思いがけない返答に満は内心、喜んだ

『俺の車すぐそこなんだ待ってて今、ここまで迎えにくるから』

『いえ、もう待ちたくないんです、一緒に行きます』

かなり彼女は相手に腹を立てているようだ

満と一緒に歩き出した女性は2歩程、後ろを付いてきた

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車の助手席のドアを開けて『どうぞ』

『有難うございます』

素直に乗った

生まれて初めてのナンパだった

こんなに簡単に美人をナンパ出来たのも、待ちぼうけさせた男が悪いからだと思った

『どこか行きたい所ある?』

『どこでもいいです、早くこの場所から離れたい』

なんと、何処でも良いなんて・・・・

彼女は今の俺と同じ心境なのかもしれない【別れ】の2文字

それならばと車を発進させ郊外へと向かった

街を見渡せる小高い丘に車を止め自己紹介を始めた

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彼女は、久保 涼香  28歳

満もしっかり本名を名乗った

長谷川 満 33歳

『彼氏との付き合いは長いの?』

『1年です』

質問した言葉に短い返答しかしないが、それもそうだなお互い出会って1時間しか経ってないし、ある程度は用心してるのかも知れない、名前だって本名じゃないかもしれないし。

その時、彼女は何を思ったのか身分証を出して見せた

身分証には確かに久保 涼香、生年月日も合っている

満も免許書を見せた

『私達って正直者ね』そう言って、やっと涼香は笑った

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満は喫茶店で3時間以上も待ってた事、時間にルーズな志保の事を話した

涼香も又、付き合ってから1度も待ち合わせの時間に来なかった彼の話しをした

似たもの同士だね、二人とも笑いながら会話が弾んだ

その頃、志保は何時間でも待ってる満だと高をくくって待ち合わせ場所に行った

いつもなら私がくるまで絶対に待ってるはずの満が居ない

腹が立った

携帯を鳴らした

満は志保からの電話が掛かってくると思ってか携帯の電源を切っていた

繋がらない携帯に志保は激怒

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自分の思うようにならない日はなかったのに

何度鳴らしても携帯は繋がらない

今まで、こんな事は一度もなかった

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違う男を呼び出して腹立たしさを紛らせる事にした志保

そんな日に限って上手く事が運ばない

呼び出そうとした男も仕事で手が離せないという

全て満が悪いのよ身勝手な志保は歯軋りする程の激情

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満は今までに無いタイプの涼香との会話に時間を忘れてた

志保とはキッパリ別れる、心に決めてた

涼香も『私、彼とキッパリ別れるわ』

『涼香さんのような美人を大事にしない男もいるんだね』

『美人だなんて・・・彼はちっとも大事にしてくれなかった、他に好きな人がいるのかもしれない』

『俺だったら涼香さんみたいな人が彼女だったら大事にするのになぁ~』

『それ、本当?』

『本当だよ』

『嬉しい』

出会って数時間の二人は意気投合

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『涼香さん、夕食を一緒に食べない?俺、美味しい所を知ってるんだ』

『前の彼女を連れてった所は嫌です』

図星を言われた満

『参ったな~涼香さんには隠し事が出来ないね』

『私のアパートに来ませんか?美味しい夕食を作ります』

『えっ!だって涼香さんの彼氏が来ちゃったらマズイでしょ』

『大丈夫です彼は私の部屋に入った事ありませんから』

『1年も付き合ってて?』

『・・・・・・・・・・はい』

涼香は秘密が多いな!!ふと思ったが悪い気はしなかった

出会った初日から部屋に招待するなんて本当は大胆な女性なのかもしれないと下心を膨らませる満だった。

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満はこの後、とんでもない目に遭うのだ

        

             明日に続くの心だ        

        *:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜:*

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