志保が何と言おうが今更だった
責任とってと言われた満
既成事実は変わらない
電話の向こうの志保の声が虚しかった
しかし涼香の奥ゆかしい何とも言えない女らしさに【これ以上の素晴らしい女性は居ない】我が侭な女しか知らない満の心は結婚の言葉にまっしぐら
『涼香さん、こんな俺で良かったら結婚して下さい』
素直な心で伝えた
出会って数時間だが、この女性を幸せに出来る・・・
してみせる・・・
言ってしまった
『嬉しいけど、まだ愛してないわ、愛されるように努力してくれる?』
なんと、手のひらを返す言葉に
『責任とかじゃなく、涼香さんは俺にとって理想の女性です』
『でも貴方は理想の人では無いわ』
満の頭の中で何かが音を立てて崩れていった
志保の親友の由香の妹だと言うのは偶然なのだろう
夕べの事も身に覚えが無いが涼香が嘘を付くわけないし
自分の不甲斐なさを後悔した
結婚して責任とってと言われたから結婚して下さいとプロポーズしたのに
愛してない、理想の人でもない
からかわれている気がしてきた
『俺は逃げも隠れもしないし仕事が終わったら話し合おう』
その場はそれで乗り切った
涼香の部屋から職場に向かった
その頃、志保は涼香の部屋に姉の由香と向かってた
姉の由香は自分の妹が親友の男を奪ったなんて信じられなかった
涼香は志保と姉の由香が部屋に来るだろうと確信していた
涼香は満が姉の親友の志保と付き合っていたのを、ずっと前から知っていた
我が侭な志保の言いなりの満を遠くから見ていた
あんな女のどこがいいの?
二人の行動を遠くから見てた涼香
昨日も彼氏を待ってた訳じゃない満の行動を見張ってただけ
声を掛けてきた時は驚いた
チャンスだ・・・・
満を手に入れるチャンスだ・・・
そして手に入れた
涼香の姉と志保が部屋に来た
『涼香、いったい何があったの?満は?』
姉の由香は志保を気遣って質問責めだ
待てど待てどこない彼女に愛想を尽かし外に出てきた満にナンパされてドライブして部屋で食事をしての一通りのいきさつを話し
プロポーズされたので結婚すると得意げに語った
『じゃあ、私が待たせたから涼香に乗り換えたって事?』
『志保さんの彼だったなんて知らなかったの、それに3時間以上も平気で待たせるような人は恋人なんかじゃないわ』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
志保も姉の由香も返す言葉がなかった
志保はただ面白くなかった
横取りされた
今までフラれた経験はない
別に彼って呼べる男は満だけじゃないが
親友の妹に寝取られた事になる
冗談じゃない
満がこんな女と結婚するだなんて・・・
悪る知恵が働いた志保
『実は昨日の遅刻は病院に行ってたのよ産婦人科に、妊娠してるみたいなの』
思いっきり嘘を付いた志保
どうだ思い知ったか、心の中で勝ったとほくそ笑んでいた
思いがけない志保の戦略に涼香は泣き出した
『私も夕べの出来事で妊娠してたらどうしよう』
貴方が噛んだ~小指が痛い~←古い
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意外にモテモテの満・・・どうする?
解決策は果たして、あるの?
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