江戸川区議会議員 間宮由美のblog * ひとりじゃないよ。プロジェクト*

希望を届けることが私の仕事です。
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おしいれ・・・休日の精神医療の貧困

2010-03-22 | 障害のこと・精神医療のこと

数日前から、おしいれに閉じこもる時間が長くなっていたんだよね。
Mちゃんは悪くないのに、自分のせいだと責めちゃう気持ちがどんどん強くなってきて。
とうとう、夜、大変なことになっちゃって、
夜中の2時、21歳の妹さんから届いたメール。

日曜日だけど、やってる病院探してもらってもいいですか・・・

ところが、その日曜日、救急精神医療の貧困を思い知ったのでした。

救急で入院できるところは、その日には、都内では2軒のみ。
しかし、具合が悪くなって仕事を辞めざるをえなかったお姉ちゃんの保険証は、
妹さんの会社の保険に異動の手続きをしている最中。だから、保険証自体は手元にない。
そうしたら、受け入れ条件が整っていないと言われてしまったのです。
それだけでなく、状態を聞いて、それなら警察による24条通報で、と言われてしまいました。

警察の24条通報のシステムは、
110番をする。→近くの交番から警察官が家に行く。
→本人を確認して、①自傷他害の疑いがあれば、そのまま措置入院できる病院との連絡をとってくれる。
しかし、②その疑いがなければ、連絡は取らない。ただし、家族等の訴えがあれば、警察へ家族本人ともども行って、
話をよく聞いて、その上で判断。
とのこと。

自傷他害・・・確かに、死んでしまわないかと心配なくらい思いつめている。
でも、
23歳の女の子の家に、警察が来て、しかもその場の様子でそのまま帰っちゃったとしたら・・・
そこに来た警察の人が、これまでの事情、今に至る経過をちゃんとわかってくれなかったとしたら・・・
その時間には、押し入れに閉じこもっているだけの彼女をみて、まあ大丈夫、などと判断してしまったら・・・

葛藤しました。
でも、翌日も休日で、病院にかかるとしたら、もう24条通報に頼るしかなかったのです。

110番通報の際にも、それらの心配事を伝えました。とてもよく聞いてくれました。
安心して話をできる方でした。

その後、向かってくれた警察の方も、親身になって話を聞いてくれたそうです。
そして、これからの生活のことも心配してくれたそうです。
ただ、警察には行かなければならない状態で、3姉妹とお世話してくれている近所のお姉さんと一緒に警察に行ったものの、
病院との連絡が取れるのが5時過ぎとのこと。すでに、朝9時に連絡を取り始めてから、8時間が経っていました。

なんとか、都立墨東病院が受け入れてくれて、そこへの搬送。ところが、ほっとしたのもつかの間、
翌日には、別の病院に移らなければならないとのこと。
結局、翌日移った病院は、江戸川区からは遠く離れた市にある病院でした。

妹さんたちは、お姉ちゃんのために一生懸命でした。
今日会った17歳の末っ子の妹さんは、遠いから毎日行ってあげられなくて・・・と、淋しそうでした。

わずか20代になったばかりの彼女たちが、こんなつらいことになる背景は、
彼女たちのせいではないんです。おとなの身勝手さが、このようなことを引き起こしてしまったのでした。
でも、受け入れるしかありません。
こんなに若くて、こんな苦しいことを経験して、

でもね、今はつらいだろうけれど、きっとこのことは、あなたたちの心を豊かに大きくしてくれるにちがいない。
姉妹3人で、あんなときもあったよね、ってきっと話せる時が来るから、
今は、がんばれ、がんばれ、がんばれ。

ご近所のお姉さんも、バイト先のお兄さんも、夜でも日曜日でもきてくれたでしょ。
あなたたちががんばっているのを知っているから、みんなができることをしようとしてくれている。
宝物の人たちだよ。

この数日、政治の貧困、精神医療の貧困を思い知りました。
住んでいる地域に、精神科の救急のシステムづくりをすること。
子どもたちのかかる心療内科を誘致すること。

子育てする人への様々な角度からの支援体制をつくること。

政治を変えなければなりません。

可愛らしい3姉妹が、元気に過ごしていけるように、嬉しいこともいっぱいある人生となるように、
心から願っています。



私たちのしんぶん赤旗日刊紙の配達をしてくれている人が、
娘さんの結婚式で、遠くまで行かれるので、
代わって、土曜日と月曜日の朝、久しぶりに配達をしました。

まだ、開ききっていない花びら。昼間とは違う表情の花たちでした。

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7 コメント

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解決すべき根本原因は (絵里加)
2010-03-25 22:26:10
私の前のバイト先の先輩はパニック障害です。
正規社員としては、通院などの関係で働けないのでフリーターのまま30歳を過ぎました。
医療費も値上がっており、生活に困難をきたします。弱い人がさらに弱い立場になるのは、間違っていると思います。少しづつ助け合うことが必要なはずなのに、人々はそれを忘れかけていると思うんです。
もっとたくさんの人に機会と希望を与えてくれる社会にしていきたいですね。
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絵里加さんへ (yumi-M)
2010-03-27 08:53:17
絵里加さんの言う通りだと思います。
希望を持てないって、なんて苦しいことだろう。
希望が持てれば、そこに向かっていけるのに。
パニック障害の人も増えていますね。
それでも、自分でもこれだけできる。こんなふうにできるようになった。
そういうことを一つずつ積み重ねられることを
応援できる社会にしたいものです。
機会と希望、その通りですね。
返信する
現在・・・ ()
2010-03-28 23:41:29
3人は現在、少しだけ落ち着いた日々を過ごしているのではないでしょうか。ふと気が付くと2人だけの生活、淋しい事と思います。でも前向きにがんばっているはずです。
今日彼女に会って、少しだけ回復した姿をみて安心しました。
急激に変化したあの時の姿は、私も友人たちもとてもショックを受けました。なぜもっと早く無理矢理にでも病院に連れて行かなかったのか、なぜもっと隠し事をしないで話ができる環境を作れなかったのか、沢山の事をみんなで乗り越えてきたのになぜ今回はここまで力になれなかったのか、友人と後悔もしました。また今回の病院への入院は彼女に恨まれるのではないかとも思いました。でも、転院の当日・今日と新しい病院で会った彼女からは恨みの言葉はありませんでした。それどころか、病院で色々な悩みを持つ人達がいると言うことを話す姿がありました。これからまだまだ先の長い治療が待っていますが、3人には無理をせずかんばってもらい、少しでも支えになれればと思います。

江戸川区の精神医療は、東京の西の方面に比べ本当に貧困状態だと思います。それとは対照的に心の病を持つ人は年々増えていると思います。西の方面の病院での予約も現状ではなかなか取れません。大人もですが特に小児の心療内科の初診は半年以上先の予約になります。江戸川区内に少しでも心療内科の優秀な先生方が来てもらえれば、開業をしてもらえればと今回の事で今まで以上に思いました。
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mさんへ (yumi-M)
2010-03-30 16:12:40
mさんのように、
親身になって力になってくれる方がいたからこそ、
彼女たちは、前に進めたのだと思います。
あれこれと葛藤することは、たくさんあるでしょうが、
mさんは、そのときどきにできることをされてきた。
そのことを、彼女たちは誰よりもわかっていると思います。

病院からの電話、嬉しかったです。
先生や看護士さんが、よくしてくれると
彼女が言っていたので、ほっとしました。
かならず、回復します。
支えるものが、4本から2本、1本となっても、
きっと彼女は、自分でしっかりと立てるようになります。
焦らず、どうぞこれからも見守ってあげてください。

小児の心を晴れやかにしてあげられるようになるには、
とても大事な心療内科。半年以上先の予約とは。
そんなに待てません。
なんとかしないとなりません。
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思うこと (しんくさいれん)
2010-04-04 18:59:08
精神疾患による障碍を負ったものとしてこれからの生活の大変さに「負けないで」と申し上げたいと思います。早い診察は必要です。あとは当事者を以下に元気ずけるかだと思います。本人の声に耳を傾けてください。
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しんくさいれんさんへ (yumi-M)
2010-04-07 12:46:42
しんくさいれんさんも、精神疾患をお持ちなんですね。
本当に、きちんとした医療が必要です。
本人は、病院で、安心した毎日を送っているようです。
励まし、ありがとうございます。
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退院しました (m)
2010-05-05 23:35:09
本来はきちんとお会いしてご報告をするべきかと思いましたが、この場で失礼致します。
この連休中の日曜日に無事退院致しました。家族や私といつも一緒に病院に行ってくれる彼、みんなが不安と葛藤しながら退院の日を迎えました。いつも通りみんなで迎えに行き、帰りに退院祝いの食事をしました。その後、着る洋服がないということで買い物に行きましたが、やはり誰かが付き添わないととても不安そうな顔をして、おどおどしていたのが私には彼女の戦いがまだまだ続く事を物語っていた様に思えました。何か物を持つと手の震えが止まらない・・・・退院が決まった2週間前から続いています。食事をするのも、箸使いがとても大変な様子でした。
翌日、友人が集まり退院祝いをしましたが、楽しそうにしつつも不安な様子がありありと感じました。もちろん手の震えも止まっていません。その事をたぶん感じ取っていたのは、私と彼だけだったと思います。
今日、妹と話をした所、押入れにまた入りそうになり、まだ退院が早かったのではないかと言っていました。でも、家族がいる時は、「だめだよ」と声をかけ、押入れには入らずにすんでいるようです。
でも、これからが本格的な治療の開始になります。私の子どもの小児心療内科の先生が相談にのってくれ、新しいクリニックを紹介してもらえました。某大学病院と連携し、全先生方で必ず患者さんのカンファレンスをしつつ、自分達の勉強会もしているそうです。男性・女性の先生がいて、いつでも先生を変えていいと言う事と診察時間内であればいつでも行ける、万が一待ち時間があればおおよその時間を教えてもらえるそうです。今週の土曜日に早速行くことになっています。
間宮先生には、本当に感謝しきれないほど力になって頂き有難う御座いました。彼女たちに代わってお礼申し上げます。またこれからも色々と教えて頂きたいことや力をお借りすることも沢山あるかと思いますが、よろしくお願い致します。長々と失礼致しました。
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