この日にあった、この様子を見たから。知ったから。私は「被災地と区民を結ぶ」と決心をした。
その年の1年間、40回の集める日を設け、のべ2000人を超える方々から頂いた物資は、2トントラックいっぱいになった。高校生や大学生達を含む人たちと一緒に、その地で必要とされていることを手伝いながら運んだのは、10次に渡る。
そして、同時に起こった、恐ろしい出来事。その大きな渦に何度も溺れそうになった。でも、まっすぐに生きる人たちが、そばにいてくれた。その優しさに、あたたかさに、支えられた。だから、私は、顔を上げて、息ができた。
あれから5年。被災地で、そして、新しい地で生きる一人ひとりの方の、一つひとつの想い。
「復興の日まで」と言ったその言葉を、どう繋げ続けていくことができるか。いま、あらためて考える。
あの日、がれきの中に、咲き始めていた花たちがいた。
私も、土の中でたくさんの栄養をもらい、おひさまも風も水ももらって、そうして、生きている。
これまで支え続けてくださった皆さん、ありがとうございます。私は歩いています。