まいにち

まいにちは書けません

深夜のバーではないけれど

2019-10-20 21:40:59 | 日記
 人でいっぱいの中央通りを外れ、細い道に面した広東料理の店に入りました。
 テーブルが2つとカウンターだけの、こじんまりしたところです。
 カウンターに座ると、しばらくしてテーブル席の4人が帰りました。
 急に静かになりました。
 換気扇の音と、かすかに流れるBGMは二胡の調べ。
 厨房は別のフロアにあって、エレベーターで料理は運ばれてきます。
 カウンターの向かいに、店の人が頭だけ見せて座っています。
 ボソボソ。
 声を出しにくい雰囲気に、連れと小声で話します。
 五目チャーハンとワンタン麺が運ばれてきました。
 さあ食べるぞ!
 レンゲが器に当たる音と、麺をすする音が店の中に響くと、もうこれ以上音を立ててはいけないような気がして「おいしいね」と、ささやくのでした。