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ディヴィッド・ハンドラー作・北沢あかね訳(講談社文庫)2005.6.15刊行
原題はTHE MAN WHO LOVED MOMEN TO DEATH
博多に帰る新幹線の中で、夢中になって読んだ本です。
最近は新幹線の中で仕事関係の本を読むことが多く、そうすると必ず睡魔に襲われて、1、2時間くらい平気で寝てしまうのに、さすがはミステリー。眠気など入り込む余地もないほど、読ませます。
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第一作目が『笑いながら死んだ男』。二作目は『真夜中のミュージシャン』。三作目の『フィッツジェラルドをめざした男』では、MWA賞(全米ミステリー大賞)を受賞しています。
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といっても、有名人の自叙伝を請け負う、ハイレベルのライターです。そんじょそこらのゴーストとはわけが違います…。
人生のレールから離脱し、ちょっと斜に構えて愛犬ルルと孤独な生活を送るホーギーは、生活のためにゴーストを引き受けるのです。
そんな、どちらかというとハングリーな設定で始まったのがこのシリーズ。
自叙伝を書くために取材を進めるうちに、人が死ぬ、というのが毎度のパターンで、自叙伝だから、人の人生を深く考察し、事件にまつわる人間関係などを掘り下げていきます。
人生に対する哀切な思いが、軽口やユーモアを交えて全編に流れるといった、ちょっと胸がキュンとするようなミステリーでした。
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8作目では、再婚こそしてはいないものの、メリリーと、二人の間の赤ん坊トレーシーといっしょに生活し、三作目の純文学の小説も書き上げ、落ち着いた心境にあります。
そんなホーギーのもとに、差出人不明の封筒が届きます。
中には小説の第一章と、礼儀正しい手紙が入っていました。
その小説の出来栄えに驚いたホーギーですが、翌朝、その小説のとおりの殺人事件が起こったのを知って驚愕します。
いったい、このアンサーマンは何もの?
どうして自分のところに、これを送りつけたのか?
そんなところから、話は展開していきます。
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ミラノで買った羊のなめし皮のオーバー。“ストリックランド”で仕立てた淡褐色のドニゴールツイードのスーツ。シャツはクリーム色とブルーのチェックのイタリアウールで、ばら色のシルクのニットタイ。
ま、いいんですが、やはり初期のがつんがつんした頃のホーギーが懐かしいかも。