Instagramに投稿したものを、こちらにもってくるのに、
なぜか、ちよっとインターバルが…3日遅れでアップ !!
「ブックカバーチャレンジ」
DAY4
4冊めはイギリス児童文学の『ツバメ号の伝書バト』です。
休暇について、じつに面白い、素敵な物語を書く作家がいます。
イギリスの作家、アーサー・ランサム。
アーサー・ランサムは20世紀前半に、子どもたち向けに休暇と冒険の物語、別称ランサム・サーガ12冊を世に送り出しました。
なかでもこの『ツバメ号の伝書バト』は山の中腹に子供たちだけてキャンプを張って
金鉱を探すお話。
優れたプロット、いくつかの謎、そしてスペクタクルな大団円。
子どもの頃、8人の子どもたちがこんな夏休みを送っているのが、すごく羨ましくて、自分の置かれた環境と比較してしまい、がっかりしたり。
でも、そういうことではないのです。
物語の中の子どもたちは、あたかもそれが現実であるかのように冒険します。
それは、言ってみれば作家の創造した世界の産物。
現実に冒険しているわけではありません。
しかし読者は、物語を読み進むことで、現実に、ともにわくわくしたり、ドキドキしたり、泣いたり笑ったりします。
そうすることで、イメージの中で冒険をさせてもらっている。
冒険しているのはまさに、読書をしている自分。
そういう意味で、物語というのは、作家からのかけがえのないプレゼントです。
この本を読むと、実にそう思います。
知り合いをして「ずっと心の奥底に抱きつづけてきたランサムサーガへの恋するような気持ち」と言わしめた、ワクワクする物語。