サラ☆の物語な毎日とハル文庫

樹木に耳をつけると水(樹液)の流れる音がする?~『樹木たちの知られざる生活~森林管理者が聴いた森の声』からのノート③

 

樹木に耳をつけると、樹液の流れる音がすると聞いたことがある。

ウッソー!

試しに大木に手を回し、耳をつけてみた。

でも、音が聞こえたりはしなかったなー。


 

木の肌の思ったよりも温かいぬくもりに、

ほっかりした気持ちになったけど。


 

 

樹木はまるで物体のように身動きもせずにそこに立っている。

風が吹けば葉がざわめく。

台風のような大風では、幹が揺れる。

でもそれは外的な力が働くから。

樹木自身はただ静止してそこにあるだけ…

のような気がしていた。


 

 

しかし樹木にも、もちろんだけど、命がある。

命があるからには、動物と同じように血液が流れている?


 

 

『樹木たちの知られざる生活~森林管理者が聴いた森の声』によると、

樹木の内部では、生存の営みが日々活発に行われているらしい。

以下引用。


 

 

●樹木のなかを流れるもの

 

 

★樹木の内側ではいろいろな活動が行われている。

水分と養分、つまり〝木の血液〟は根から枝葉に向かって秒速一センチの速さで流れているのだ。

 

 

★ブナの成木の内部では、毎日五〇〇リットルを超える水が枝や葉を駆けめぐっている。

土壌に水分が十分にあるなら、その水を必要なだけ吸い上げる。

だが、暖かい時期、特に夏は土地が乾きやすく、雨がいくら降っても水分の補充が追いつかない。

だから森は冬のうちに水を蓄えておく。

冬にはほとんどの植物が活動を停止し、水の消費量をゼロまで落とす。

そのため、冬から春にかけてためこんだ水分で、夏の初めまでもちこたえることができる。

 

 

★木の内部の水圧がもっとも高くなるのは、春の芽が出る直前で、この時期には聴診器を使えば私たちにも聞こえるほどの勢いで、水が幹に流れ込んでいる。

実際、アメリカ北東部では、雪解けのころにサトウカエデに聴診器を当ててメープルシロップの収穫時期を決めているほどだ。

 

 

ということでした。

樹皮の内側では、秒速一センチで水と養分が流れている。

なるほどです。

樹木は生きている。

巨木であっても、

いやむしろ巨木のほうが活発な活動を繰り広げているだ。

 


 

★(ある国際的な研究)チームは、すべての大陸で合わせておよそ七〇万本の樹木を調べ、驚きの事実を発見した。

木は年をとればとるほど成長が早くなるのである。

たとえば、幹の直径が一メートルの木は、五〇センチの木に比べてよそ三倍のバイオマスを生産する。

 

樹木の世界では年齢と弱さは比例しない。

それどころか年をとるごとに若々しく、力強くなる。

若い木よりも老木のほうがはるかに生産的であるということは、私たち人間が気候の変動に対抗するとき、本当に頼りになるのは年をとった木だということを示している。

 

 

 

樹木については知らないことばかり。

「へー」というマヌケな相槌を、ついつい打ってしまうのだ。    

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