ミュージカルCUTMAN
もしかして、初めてこのミュージカルを観た日本人は私?
だったとしたら、それを誇れる日が、必ず来ると、私は信じている!
2007年のNYMFのリーディングは、某Mさまが「ニアミス」なさったという話は、以前に書きましたが、実際にこれを御覧になった方はいらっしゃいますか?
それとも、関係者として、それ以降の、デモンストレーションに立ち合われたという、非常に羨ましい方がいらっしゃいますでしょうか…とにかく、CUTMANを御覧になったことがある方は、コメント欄でなくとも、左のメールの入り口からでもいらしてくださいませ。
で、今日は、いささか気が早い気もしますが(笑)「CUTMANは、日本人にどのように受容されるのだろうか…」みたいなことを、思いつくままに書いてみたいと思います。
まず、日本人に一番大きな問題となるのは「言葉」でありますが、私の印象では、普通に英語を勉強している人には、台詞や歌詞は、さほど難しくはないと思えました。例えば、興行師が早口でまくしたてるラップなどは聴きとりにくいかもしれませんが、これは、ネイティブだって聴きとりにくいはずです。それよりも、このショーは、「歌詞に語らせる割合」が非常に高いので、歌詞カード付きサントラCDがリリースされて、それを予習していけば、ストリーの9割は理解できます。日本人にとっては、「言葉の敷居の低い」ショーだと思いますよ。
また、音楽も、ポップス・ロック・R&Bなど、現代的な音楽が使われていて、それらはユダヤのメロディーが色濃く反映されていて…これって、同時に、日本人好みの「泣きのメロディー」でもあります。日本人に親しみやすいメロディーの洪水のようなものですよ(笑)
重要なのはストリーですね。
私は宿泊したインでも、朝食時には、みなさんがGoodspeed Musicalの話題で盛り上がったりしたのですが、経営者ご夫婦の奥さん(本物のElaineさんでした…笑)が「あれは、ボクシングを題材にしてあるけれども、実際には、家族がテーマの、力強い物語ですよ」と話しておられました。私も、ほぼ同意です。付け加えるとしたら「信じる道」というのが、さらに重要なテーマだと言えましょう。
日本人というのは、あんまり宗教的ではないし…こと、宗教がテーマの一つになっていると、ちょっと抵抗感をもって観てしまう人も少なくないんじゃないかとか…そのあたりは、気になるところではあります。
確かにですね…われわれの感覚からすると…だいたい、人というのは、子どもができて、父親になれば「さ~あ、これからバリバリ働いて、子どもに豊かな暮らしをさせるぞ!」と意気込むものだと思うのですが~子どもができると同時に「自分は人間として正しくありたい」とか何とか言って(?)それまでの仕事を辞めて、宗教施設で、ほとんど無給に近い形で、雑役の仕事をするとか、はたまた、仕事がなくて、家計が火の車だというのに、全財産を、宗教施設に寄付するとか…日本人の感覚では、もう「末期」状態ですよね(苦笑)
そこに「あり得ない!」と思ってしまったら、もう終わっちゃうかもしれません。でも、これはクリエイターも意図していることだと思うのですが、重要なのは宗教そのものではなく…人というのは、誰もみな「信じる道」と呼べるものと向き合って生きているということではないでしょうか。
非常に個人的な話をいたしますと、わたくしの親は、宗教的でこそありませんでしたが(むしろ、今なお、あんまり信仰に厚くはない)労働運動にも熱心で、社会の利益、という意識の高い人でした。「仕事」というものも、いかに人々の幸福に寄与できるかが大切なのであって、収入云々は二の次…のような考えの人でした。勢いのある起業家なんて「悪」だと思っていたでしょうね(笑)当然、私はその影響を受けました。しかし、初めて渡米する機会を得て、ニューヨークのストリートのど真ん中で、突然襲われた思い…今も忘れることはできません。
どんなに、人として正しいことをしていても、物質的に豊かになれないというのは…やはり、それは、「負け」なのでは?
CUTMANの主人公のアリも、同じように感じるのですよね。私は、それは痛いほどわかります。
そこから、私の人生は180度転換したと言ってもいいです(笑)しかし、今なお、親の影響を強く受けた人生を送っていたとしたら…おそらく、世の中の人から信頼され、自分に誇りを持って生きていたと思います…しかし…年に数回の観劇旅行はできなかったでしょう(もちろん、今のような貧乏旅行でも)
でも一方では、「本当に、これが正しいのだろうか?」という迷いは常に付きまといます。CUTMANの中では、この「迷い」は非常に分かりやすく目に見える形で現れます。アリの迷走は、分かりやすく描かれるのです。
でも、最後に、アリは気付きます。
真の「信じる道」というのは、それぞれの自己の、内面深くに存在するのだ、ということを…とてつもなく大きな心身の苦痛のなかで、ようやく見出すのでした…それを表すラストシーンは、シンプルだけど感動的でした。
私は、このストリーは、心から共感できるのです。みなさまはどう思われるでしょうか?
まぁ、コーリー・グラント目当てで行ったようなものなのに、萌え話は殆ど書いていませんが(笑)それだけ、「作品的に気に入った」ということです。観客の中からは、PLAYBILLを見ながら「主役の人はフランキー・ヴァリ役をしていたのね。どうりで実力があるはずだわ!!」などという声も聞かれて、嬉しかったですが…彼の、パフォーマーとしての非凡さは、私はよくわかっています。(そうじゃなければ、こんな真似はしませんよ…笑)私の場合、とてつもなく非凡なパフォーマンスを見せられても、特に驚かなかった…というのもあると思います。
でもって…またまた余計なことを書きますが(ほんとに一言多くてすみません)
毎度ほざいていますが…私はRENTとかNEXT TO NORMALとか、あんまり好きじゃありません。今回、CUTMANを観て、前述の二つが、なぜ好きになれないのか、分かった気がしましたね。(そんなもん、分からんでもいい…笑)(っていうか、いちいち書かんでもいい)(ファンの方、毎度スイマセン)
結局、前述の二つには、「自分は、特別な苦難を乗り越えなければならないように運命づけられているのだから…」みたいな、なんかこう…なんだかんだ言っても…結局は、鼻もちならない選民意識みたいのが根底にあるように感じるんですよね。それも、非常にアメリカ的なものなのかもしれませんが。しかし、日本の田舎のオバチャン的には「カチン」とくるものなのでした(笑)
私にとっては、CUTMANは、本当に、心から愛することができる話でしたが…
Goodspeedでの上演は大成功に終わったと言えます。
とにかく、早く、次のニュースが聞きたいです!
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