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 増田 いずみ ~ OFFICIAL BLOG

アクターズ スタジオ

2008年06月11日 | masudaizumi.com
お話のうまい俳優さんが、次々登場するアクターズスタジオという番組には、毎回、何度同じインタビューをみても、心を揺さぶられ、ノックアウト、めろめろのぐらぐらになってしまう。

特に好きな俳優さんは「ダスティン ホフマン」

彼が語るいろいろな言葉が、バラバラになって、いまも頭に残っている。

好きな言葉、嫌いな音、天国にいったらなんというか、、、

そして、演劇の基礎、どうやってトマトが演技をするか、というたとえで面白おかしく語る。

それはオペラの演技でも必要なことで、大学時代によく読んだ本を指していたし、すごくいっている意味はわかるので、またしびれてしまう。

自分が演技が出来ないことが悔しくて爆発させたときの感情を、そのまま演技にぶつけた「レインマン」の風呂場のバスタブを観たときのシーン。

そして、俳優を志すなら、いっておこうといった話。



「俳優になりたいというとき、まわりの人間は、必ず心配して反対するだろう。

  大学に行かせているんだぞ。

   どうやって暮していくんだ。

    でも、将来が見えない、未来が見えない、そんな最高の贅沢があるだろうか、、、、


   ぶ~~~~ん、とお腹に突き上げるものを形にするべきなんだ。
    それが評価されまいが、お金になる、ならない、賞をとる、とらないの問      題ではなくて、ぶ~~ん、ぶ~~~ん、この湧き上がる気持ち、それ       を表現するんだ、それが君の芸術なんだ。

    、、、、、などなど」


かなり意訳ですが、そんなことを聞いて、お腹はもやもや、心は豊かになっていました。

私が特にダスティン ホフマンを好きなのも、NYの演劇の最初のクラスで「セールスマンの死」をテキストにしたからです。

英語もやっと話せるようになった当時、その登場人物や、映画にでてくる小道具、そして色使いなどの深い意味を知ったとき、日本語では感じられなかった、英語で英語のテキストを味わった、不思議な満足感があったことを思い出すのです。

「セールスマンの死」と「バス ストップ」は、その当時必死に勉強したので、いまだに忘れられない作品です。

夜に、たまたま観た映画「ネバーランド」にダスティン ホフマンがでていて、嬉しくなりました。これが、ピーターパンの原作者の話とは知らずに借りてしまいましたが、脚本がとてもよくて、最後の妖精のシーンは、ファンタスティック。もっと掘り下げて描いて欲しかったけど、でも、いい作品でした。