テレビ東京の新番組『豪腕コーチング』で、タレントさんが三味線に挑戦するという企画がございまして、その練習風景の録画撮りが、昨日、私共のお稽古場で行われました。(4月24日20:54オンエア)
師匠は正司歌江さん、お習いになるのはヒロシさん。
タレントさんって大変でございますね。
たった五日間かそこいらで、見たこともないような楽器をとにかく何とか格好をつけて、テレビで生演奏をするというのですから・・・。
今回、ご使用になられる楽器は津軽三味線。
お弾きになられる曲は、『帰ってこいよ』という歌謡曲です。
普通の津軽三味線の曲でしたら、それなりの手の流れというのもございましょうが、今回、挑戦なさるのは歌謡曲ですので、なおさら難かしかったことでしょう。
ヒロシさん、スタジオでの本番、頑張ってくださいね。
歌江師匠のサポート役として付き添って来られた津軽三味線の長谷川一義先生は、青森で、お父様の代からの津軽三味線のお家柄でいらして、現在は大阪にお住まいでいらっしゃいますとやら・・・とても素敵な方でございました。
お持ち物もオシャレで凝っていらして、総鼈甲の撥には、螺鈿の蒔絵・・・。
お三味線の長袋には、目立たないようにさりげなくご家紋がほどこしてあります。
目ざとく見つけた私、「そのご紋は、縫い紋でございますね?」
長谷川先生は、恥ずかしそうに「ええ、マアそんなところで・・・。」
なぁんてにごされて、そそくさとお仕まいになられましたけれども、
『私の長袋にも近いうちに縫い紋を入れさせて頂きましょ』
ミーハーな私は、心ひそかにニッコリ頷いたのでございました。
とわずがたりに・・・
『六段』と申しますのは、地唄箏曲の専売特許かと思っておりましたら、何でも、『津軽じょんがら六段』という曲があるそうでございます。
お箏の『六段』と同様に、等拍の六つの段で構成され、全国的に統一された基本曲という位置付けとのこと。
撥の基本、ハジキの基本を一年間、みっちり仕込んた後で初めて取り掛かるのが一番よろしいのだそうで、私共が馴染んでおります『六段』と似た感じがいたします。やはり「もとはお箏から来たのかもしれません。」とのことでございました。
最近の若い方が基本の習得に時間をかけず、すぐにアレンジ弾きをしたがるのが、お悩みの種でいらっしゃますとか・・・。
そのあたりは、いずこも同じでございますね。
ところで、長谷川先生は、たまにはお頼まれして、津軽三味線で地唄を弾かれることもあるそうでございます。
そのときは、駒を地唄駒に替え、撥も津山に持ち替えられ、「そうしましたら自然に構え方も地唄風に変わります。」とのおはなしにもご造詣が伺われます。
ずっしりと持ち重りのする太い見事な棹のお三味線を持たせて頂きました。
皮は犬皮を強く厚く張り、撥皮は長四角。東サワリに頑丈そうな太いおネジ・・・。
拝見しているだけで、雄雄しい音色が聴こえてきそうです。
それに較べて、細く繊細な竹駒が印象的でございました。
今でこそ津軽は太棹を使いますが、以前は地唄と同じ中棹をお使いになっていらしたこと。
昨今は、音を少しでも大きくということでこうなりましたが、昔の門付けでは、
こんな重たいものは下げて歩けませんでしょうとのお話もごもっともでございます。
お大切な素晴らしい楽器やお道具も見せていただき、また、さわらせてもいただきまして、
すっかり楽しませていただきました。
本当にありがとうございました
師匠は正司歌江さん、お習いになるのはヒロシさん。
タレントさんって大変でございますね。
たった五日間かそこいらで、見たこともないような楽器をとにかく何とか格好をつけて、テレビで生演奏をするというのですから・・・。
今回、ご使用になられる楽器は津軽三味線。
お弾きになられる曲は、『帰ってこいよ』という歌謡曲です。
普通の津軽三味線の曲でしたら、それなりの手の流れというのもございましょうが、今回、挑戦なさるのは歌謡曲ですので、なおさら難かしかったことでしょう。
ヒロシさん、スタジオでの本番、頑張ってくださいね。
歌江師匠のサポート役として付き添って来られた津軽三味線の長谷川一義先生は、青森で、お父様の代からの津軽三味線のお家柄でいらして、現在は大阪にお住まいでいらっしゃいますとやら・・・とても素敵な方でございました。
お持ち物もオシャレで凝っていらして、総鼈甲の撥には、螺鈿の蒔絵・・・。
お三味線の長袋には、目立たないようにさりげなくご家紋がほどこしてあります。
目ざとく見つけた私、「そのご紋は、縫い紋でございますね?」
長谷川先生は、恥ずかしそうに「ええ、マアそんなところで・・・。」
なぁんてにごされて、そそくさとお仕まいになられましたけれども、
『私の長袋にも近いうちに縫い紋を入れさせて頂きましょ』
ミーハーな私は、心ひそかにニッコリ頷いたのでございました。
とわずがたりに・・・
『六段』と申しますのは、地唄箏曲の専売特許かと思っておりましたら、何でも、『津軽じょんがら六段』という曲があるそうでございます。
お箏の『六段』と同様に、等拍の六つの段で構成され、全国的に統一された基本曲という位置付けとのこと。
撥の基本、ハジキの基本を一年間、みっちり仕込んた後で初めて取り掛かるのが一番よろしいのだそうで、私共が馴染んでおります『六段』と似た感じがいたします。やはり「もとはお箏から来たのかもしれません。」とのことでございました。
最近の若い方が基本の習得に時間をかけず、すぐにアレンジ弾きをしたがるのが、お悩みの種でいらっしゃますとか・・・。
そのあたりは、いずこも同じでございますね。
ところで、長谷川先生は、たまにはお頼まれして、津軽三味線で地唄を弾かれることもあるそうでございます。
そのときは、駒を地唄駒に替え、撥も津山に持ち替えられ、「そうしましたら自然に構え方も地唄風に変わります。」とのおはなしにもご造詣が伺われます。
ずっしりと持ち重りのする太い見事な棹のお三味線を持たせて頂きました。
皮は犬皮を強く厚く張り、撥皮は長四角。東サワリに頑丈そうな太いおネジ・・・。
拝見しているだけで、雄雄しい音色が聴こえてきそうです。
それに較べて、細く繊細な竹駒が印象的でございました。
今でこそ津軽は太棹を使いますが、以前は地唄と同じ中棹をお使いになっていらしたこと。
昨今は、音を少しでも大きくということでこうなりましたが、昔の門付けでは、
こんな重たいものは下げて歩けませんでしょうとのお話もごもっともでございます。
お大切な素晴らしい楽器やお道具も見せていただき、また、さわらせてもいただきまして、
すっかり楽しませていただきました。
本当にありがとうございました