五歳になりました。震災時は1歳でした。今も時々息子を連れて、震災遺構を訪ねます。そして、必ず、遺構と一緒に息子の写真を撮ります。これが私に出来る精一杯の息子への警告です。今回の震災はあなたの記憶には残らないかもしれないが、間違いなくあなたはそのとき存在していた。とりあえず逃げなさい。
震災の後、ＢＴＲにて代替運行をしている気仙沼線の、今は使用されていない鉄橋付近です。
遺構と言う表現が正しいか定かではありませんが、海岸線を良く見ると、立ち枯れしている木々が多く見受けられます。大体は海境から数メーターの高さ迄枯れている事が多いのですが、まれに？このように、海際の植物が枯れず、其の上の植物が枯れている事が在ります。いつも塩水に晒されることの多い環境に適合してきた植物は津波でも枯れません。人の手が入らずに、長い年月を、自然と共存してきた証なのかもしれません。苦しくとも、自然とは共存してゆくべきでは、と思い知らされました。左手の黄色い糸は私の釣り糸です。気にしないで下さい。
