美しい世界地図を見たぼくは
ぼくの家はどこにあるのかたずねた
大きな大陸の近くの小さな島の
ちっぽけな町
そこがぼくの世界のすべてだった
ぼくはわかっていなかった
本当の世界の大きさを
そしてその広く大きな世界さえ
宇宙にぽつんとうかぶ
点のようなものにすぎないことを
そしてぼくは大人になって
大きな世界で暮らすようになった
飛行機に乗り
外国語を覚え
宇宙のはてに思いをめぐらす
でも心の中の世界は
ずっと狭く
退屈なものになった
生まれてはじめて世界地図を見た
あのときのワクワクはもうない
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