MY LIFE AS A DOG

ワイングラスの向こうに人生が見える

追悼アンゲロプロス

2012年01月25日 21時39分31秒 | 映画
今日、仕事中に友人からメールがきました。

開いてみたら、アンゲロプロスが死んだという非常にショッキングな内容。

思わず絶句しました。

アンゲロプロスに初めて出会ったのはまだ高校生のころ。30年近く前のことです。
金沢の実家で、真夜中に寝付けずに何気なくリビングのテレビをつけたとき、いきなり北日本放送の荒れた画面の向こうに、山道をしずしずと行進する旅芸人の一団が映し出されました。
その画面の慎ましさと張りつめた緊張感に、僕は瞬時に目を奪われました。
「この画面はなんだ!」と、慌てふためいて新聞のTV欄をめくると、そこには「旅芸人の記録、監督テオ・アンゲロプロス」の文字があったのです。
それがアンゲロプロスとの出会いでした。
以来、監督テオ・アンゲロプロスは、ジャン=リュック・ゴダール、ビクトル・エリセ、侯孝賢などとならんで、僕のアイドル監督の一人となりました。


留学中に仲の良かったギリシャ人に「アンゲロプロスの映画は素晴らしい!」と興奮気味に話したら、
「アンゲロプロス好きってフランス人だけじゃないのね」と、よく分からないコメントをされて返答に困ってしまったのが、まるで昨日のことのように思い出されます。

ということで、今日はこれから追悼の意味を込めて「永遠と一日」を鑑賞したいと思います。

合掌。。


アンゲロプロス氏死去
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 二枚舌 | トップ | 果てなき路 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Maigret)
2012-01-26 18:52:34
本当に残念でたまりません。
休憩時間に立ち上げたのYahoo トップニュース、あまりの衝撃にしばし硬直しました。
心からご冥福お祈りします。

さらに・・・・・
2月に公開予定の「ニーチェの馬」をもって、タル・ベーラ監督が引退されるということを今日知りました・・・・。
11月11日の満月の日(ムーンライダースが活動休止宣言)以来、次々と光が消えていきます。
返信する
Unknown (kazu-n)
2012-01-27 22:52:41
いやー、本当にショックでしたね。
これから追悼上映が増えるでしょうねー。

新作の撮影中の事故だったとのことですが、
アンジェイ・ムンクの「パサジェルカ」見たいに未完のままでもいいから公開してほしいですね。

「ニーチェの馬」
なるほど、それで最後の作品ってことなんですね。引退とは思いませんでしたよ。
もうすぐ公開ですね。

でもその前に、モンテヘルマンの「果てなき路」を見にゆかねば!!
返信する

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事