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消去算とは

2020-09-06 07:12:18 | 日記

消去算とは

消去算とは、複数の関係式を操作して不明の値を求める問題です。

たとえば以下のような問題が代表的な例として挙げられます。

例題1
りんご5個とみかん3個を買うと840円、りんご3個とみかん2個買うと520円だった。りんごとみかんの値段はそれぞれいくらか。

複数の物をいくつか購入したときの値段から、それぞれの個別の値段を求める問題です。

他には、複数の物のをいくつか購入した値段に加え、さらに物の値段の関係が与えられる問題も代表的です。

例題2
えんぴつ4本と消しゴム3個を買うと340円だった。えんぴつ1本の値段が消しゴム1個の値段よりも20円安いとすると、えんぴつと消しゴムの値段はそれぞれいくらか。

 

そして、個別の値段ではなく、新たな関係式を求めさせる問題も中学受験ではよく出されます。

例題3
りんご3個とみかん2個、バナナ1房を買うと合計470円、りんご3個とみかん4個、バナナ5房を買うと790円だった。ではりんご2個とみかん1個だといくらになるか。

ではこれらの解き方について解説していきます。

消去算の解き方

例題1の解き方

例題1
りんご5個とみかん3個を買うと840円、りんご3個とみかん2個買うと520円だった。りんごとみかんの値段はそれぞれいくらか。

りんご5個とみかん3個で840円なら、それぞれ倍の個数を買えば値段は倍になり、840×2=1680840×2=1680で1680円。りんご3個とみかん2個で520円なら、その3倍の個数を買えば値段も3倍の520×3=1560520×3=1560円になります。

こうすることでみかんの個数を3と2の最小公倍数、6個で合わせることができます。

みかんの個数を合わせることで、とりんごの個数の変化による値段の変化が分かりました。

このようにまとめて、上から下を引くことで、りんご1個120円が求まります。

りんご1個120円という情報を、りんご3個とみかん2個で520円という情報に加えると、「360円+みかん2個の値段=520円」。

つまりみかん2個で160円なので、みかん1個だと80円になります。

一方の数量を最小公倍数で合わせて消去する。

例題2の解き方

例題2
えんぴつ4本と消しゴム3個を買うと340円だった。えんぴつ1本の値段が消しゴム1個の値段よりも20円安いとすると、えんぴつと消しゴムの値段はそれぞれいくらか。

下の図のように、消しゴム3個というのは、「(えんぴつの値段+20円)×3」と置き換えることができます。

 

このように考えると、「えんぴつ7本の値段+60円=340円」となるので、えんぴつ7本の値段は280円、280÷7=40280÷7=40となり、えんぴつ1本が40円。消しゴムはこれより20円高いので、消しゴム1個60円というのが求められます。

一方ももう一方の数量で置き換えて消去する。

例題3の解き方

例題3
りんご3個とみかん2個、バナナ1房を買うと合計470円、りんご3個とみかん4個、バナナ5房を買うと790円だった。ではりんご2個とみかん1個だといくらになるか。

「りんご3個、みかん2個、バナナ1房」と「りんご3個、みかん4個、バナナ5房」はそれぞれを合わせたら6個ずつに数をあわせられることに気づくのが重要です。

このように数を合わせれば個数分で割って小さい個数の新たな関係性が導けます。

「りんご3個、みかん2個、バナナ1房で470円」という関係から引けば問われている「りんご2個、みかん1個」の値段になります。なので答えは470-210=260より、260円です。

他には、はじめにバナナの個数を合わせて消去するという方法もあります。

このような問題はいろんな考え方ありますし、決まった解き方がありません。実際に足したり引いたりしてみるのが重要です。

 

今回、消去算の3つのパターンとそれぞれの解き方を紹介しました。

消去算の問題はいずれかの方法で解くことになるので、それぞれの方法を抑えておきましょう。

消去算の3つの解法

 

  1. 最小公倍数で数を揃えて消去する
  2. 一方をもう一方の数量で置き換える
  3. それぞれの数を揃えて新たな関係を導く

 


和差算とは

2020-09-06 07:09:25 | 日記

和差算とは

和差算とは、2つの数値の和や差からそれぞれの値を求める問題です。

具体的に問題を見てみましょう。

和差算の例題1
ある学校には生徒が740人いて男子生徒は女子生徒より18人少ない。その学校の男子生徒と女子生徒がそれぞれ何人いるか求めよ。

このように、2つの数値の和と差が与えられ、それぞれの値を求める問題です。数直線で表すと以下の通り。

この「◯人」と「□人」を求めます。

 

さらに2つだけなく、3つの数値の和と差が与えられてそれぞれを求めさせるような以下の問題もあります。

和差算の例題2
60個のりんごをA、B、Cの3人で分けた。AはBより3個多くBはCより6個多い場合、それぞれのりんごの個数を求めよ。

では今回このような和差算をどのように解けばいいのか解説していきます。

和差算の解き方

では上で紹介した例題を使って解き方を見ていきましょう。

例題1

和差算の例題1
ある学校には生徒が740人いて、男子生徒は女子生徒より18人少ない。その学校の男子生徒と女子生徒がそれぞれ何人いるか求めよ。

まずは与えられた数値がどのような値なのかを整理するために数直線を書きます。

740人は(男子の人数)+(女子の人数)ですが、740人から18人を引いたら(男子の人数)×2となり、740人から18人を足したら(女子の人数)×2となるのが数直線から分かると思います。

「数直線の長さを揃える」のがポイントです。

  • (男子の人数)×2=722×2=722(人)
  • (女子の人数)×2=758×2=758(人)

これらより、722と758をそれぞれ2で割るとそれぞれの人数になるのが分かると思います。

男子の人数は722÷2=361722÷2=361で361人、女子の人数は758÷2=379758÷2=379で379人です。

最後にそれぞれの和が740人、差が18人となっており問題文に合致しているのを確認しましょう

 

この問題のように2つの数の和と差が与えられている時、以下の公式を用いてそれぞれの値を求めることができます。

2量の和差算の公式

 

  • 小さい方の数=(和-差)÷2
  • 大きい方の数=(和+差)÷2

この問題で言うと、「生徒全体の740人」が和で、「男子が女子よりも18人少ない」というのが差に当たります。

実際の計算も上の公式と同様のことを行っています。

ただ、わざわざこの公式は覚える必要はありません。きちんと数直線で確認すれば自然と導けるはずですし、変則的な問題にも対応できます。

例題2(3組の和差算)

和差算の例題2
60個のりんごをA、B、Cの3人で分けた。AはBより3個多くBはCより6個多い場合、それぞれのりんごの個数を求めよ。

まずは与えられた数値がどのような値なのかを整理するために数直線を書きます。

2量のときと同じように、数直線の長さを揃えるのがポイントです。

60個はA+B+Cの個数ですが、これらをA×3やB×3、C×3となるように調整しましょう。

B⇒Aにするには3個足して、C⇒Aとにするには3と6を足して・・・という風に考えていきます。

  • B⇒A:+3
  • C⇒A:+3+6
  • A⇒B:-3
  • C⇒B:+6
  • A⇒C:-3-6
  • B⇒C:-3

それぞれ数直線の長さを揃えたらこのようになります。

  • (Aの個数)×3=60+3+3+6=72×3=60+3+3+6=72
  • (Bの個数)×3=60−3+6=63×3=60−3+6=63
  • (Cの個数)×3=60−3−6−6=45×3=60−3−6−6=45

つまりそれぞれの3倍の個数が72、63、45となるので、それぞれを3で割ったらいいわけです。

72÷3=2472÷3=24、63÷3=2163÷3=21、45÷3=1545÷3=15となり、Aが24個、Bが21個、Cが15個です。

合計60個でそれぞれの差が3個、6個となっているので問題文と合致しているのが確認できます。

 

和差算は他にもいくつかのパターンがありますが、どれもポイントは同じです。

  1. 数直線で表す
  2. 数直線の長さを揃える

これらをしっかり抑えればそう難しくはないでしょう。