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図形問題を解く「3つの要点」 頑張ろう日本人

2020-09-20 06:57:47 | 日記

図形問題を解く「3つの要点」 ~平面図形編~

人間の脳は、目で見たものを信じるようにできていると思いませんか?

今回は図形の問題を目で見て分かるように解くためのポイントについてお伝えしたいと思います。

ポイントその1:わかっていることを図に書き込む!

当たり前だ!と思われるかもしれませんが、この当たり前のことが意外とできていません。

例題 下の図は、ひし形ABCDと正三角形CDEを組み合わせた図形です。
角CBDの大きさは50度です。角AEDと角BAEの大きさは、それぞれ何度ですか。算数20200828_01

【手順1】わかっている角度、同じ長さの辺に同じ記号を書き込む
算数20200828_02

【手順2】さらにわかったことを図に書き込む

算数20200828_03

【手順3】条件を整理して、答えを導く

この問題の場合は、三角形ADEがDA=DEの二等辺三角形になります。
よって、角AEDと角EADは等しいので、角AED=角EAD=(180°-160°)÷2=10°です。
また、角BAD=角BCD=80°より、角BAE=角BAD-角EAD=80°-10°=70°となります。

 

ポイントその2:補助線を引く!

補助線を1本引くだけで、景色がガラリと変わる問題が数多くあります。

例題 下の図において、xとyの値はそれぞれいくつですか。算数20200828_04

AE:EB=DF:FC=2.1:0.7=3:1 より、EB=AE×1/3=2.7×1/3=0.9、よってx=0.9です。
次に、下の図のように、頂点AからDCに平行な直線を引き、BCとの交点をG、EFとの交点をHとします。

算数20200828_05

四角形ADFHと四角形ADCGは平行四辺形になるので、AD=HF=GC=2.8㎝です。
また、三角形AEHと三角形ABGは相似で、相似比はAH:AG=DF:DC=2.1:2.8=3:4より、
EH=BG×算数20200828_09、BG=BC-GC=3.6-2.8=0.8、よってEH=0.8×算数20200828_09=0.6㎝となります。

求めたいyは線分EFの長さなので、EF=EH+HF=2.8+0.6=3.4 となります。

答えを求めるために書いた補助線は1本だけです!

 

ポイントその3:へんてこりんな形は、へんてこりんじゃない形で考える!

ポイント其の2の「補助線を引く」も使いますが、具体的な手法は次のような考え方を使います。

①図形を分けて考える
②等積変形、等積移動を利用する
③共通部分を付け足す
④部分的にではなく、全体的に図を捉える
⑤・・・

上記のように色々とありますが、問題によって使い分ける必要があります。

例題 図のように、長方形ABCDを頂点Cを中心として右回りに90°回転させました。
このとき、影をつけた部分(辺ABが通った部分)の面積を求めなさい。ただし、AB=6㎝、BC=8㎝、
長方形ABCDの対角線の長さは10㎝、円周率を3.14とします。算数20200828_06

下の図のように、図形全体を2つの直角三角形と半径が長方形の対角線、中心が90°のおうぎ形として捉えます。

算数20200828_07

次に全体から取り除くべき部分は下の図のように、半径がBC、中心角が90°のおうぎ形と、長方形ABCDとなります。

算数20200828_08

全体から、いらない部分を引くわけですが、2つの直角三角形は長方形ABCDと同じですから、
答えを求める式は、10×10×3.14÷4-8×8×3.14÷4 となります。

ここで、計算の工夫をしましょう!
(10×10-8×8)×3.14÷4=(100-64)÷4×3.14=36÷4×3.14=9×3.14=28.26
よって、答えは28.26㎠ となります。

図形の問題を解く際には、他にも注意するべきポイントはありますが、とくに今回お伝えしました
3つのポイントが最重要だと思います。
これから図形の問題を解くときは、以上のポイントを意識してみてください!

 


てんびん図をつかいこなす 男は家を守る

2020-09-20 06:54:27 | 日記
10%の食塩水100gに、濃度がわからない食塩水Aを50g加えて、さらに50gの水を加えたところ、食塩水の濃度は6%になりました。加えた食塩水Aの濃度は何%ですか。
(海城中 平成二十七年 第1回)

この問題の場合、公式で解くという人も多いでしょう。
私も本番のテストとなれば、以下の式で、解くかもしれません。

食塩水Aの食塩の重さ=(100+50+50)g×算数20200831_08-100g×算数20200831_09=2g
食塩水Aの濃度=2g÷50g=0.04 → 4%

ですが、本日、お伝えしたいのは、武器(解法)の使い方なので、
別の方法で、解きます。

算数の食塩水といえば、公式以外に、てんびん図が解法としてあります。

そして、てんびん図は、理科でのてこのつりあいを利用しています
てんびん図とてこのつりあいをまとめると、次のような感じですね。

算数20200831_01
上の図、そして、つりあっているときは支点をどこでもよいことを使って、問題を解くと、

解法① 0%を支点とする
左に回すはたらき=200g×6%
右に回すはたらき=50g×□%+100g×10%
□=4%

解法② 6%を支点とする
左に回すはたらき=50g×6%+50g×△%
右に回すはたらき=100g×(10-6)%
△=2%  □=6-2=4%

となります。理科の知識が算数でも使えることが体感できましたか
めんどくさい…公式で解けるからいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、
1つの解法しか知らないと、発展問題に太刀打ちできないことがあります。
ですから、さまざまな武器(解法)を根本原理まで理解し、その武器を磨くのです。

では、実際にこの武器を発展問題で使ってみましょう。

次の問題です。

400gずつ食塩水が入っている容器A、B、Cがあり、容器Cの食塩水の濃さは3%です。容器AとBからそれぞれ200gずつ取り出して混ぜると3%の食塩水になりました。次に、容器Cから200gずつとりだして容器A、Bに入れると容器Aの食塩水の濃さは容器Bの食塩水の濃さの2倍になりました。はじめの容器Aの濃さを求めなさい。

この問題を公式で解こうとすると、結構時間がかかると思います。

ということで、先ほどの、てんびん図とてこのつりあいという武器を使います。

この問題のポイントは、すべて200gずつの食塩水を混ぜていること、
解法のポイントは、濃さの数値をてこの棒と見立てているので、0%から棒をかいてみることです。

では、混ぜているようすをでんびん図にしてみましょう。

・容器AとBからそれぞれ200gずつ取り出して混ぜると3%の食塩水になりました。

<図1>
算数20200831_02

 

・容器Cから200gずつとりだして容器A、Bに入れると容器Aの食塩水の濃さは容器Bの食塩水の濃さの2倍になりました。

<図2>
算数20200831_03

<図3>
算数20200831_04

 

ここで、技をひとつ。
図1から図3のてんびん図をひとつにまとめてみましょう。
ひとつにまとめると、次のようになります。

算数20200831_05

 

図1の算数20200831_061つ分の長さと、図2、3の算数20200831_072つ分の長さが同じです。

そして、1つにまとめたことにより、

図から、算数20200831_073つ分が3%となり、算数20200831_075つ分のA%は5%となります。

ほぼほぼ計算せずに解答できました。

このように、根本原理を正しく理解し、使うことによって、さまざまな問題が解けますので、
1つの問題に対して、1つの解法を暗記するのではなく、
解法の原理を理解していきましょう。

他にも、てんびん図は、算数では平均の問題でも使えますし、理科ではカロリー計算にも使えます。