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周期算 何番目を求める

2020-09-16 06:52:10 | 日記

周期算とは

周期算とは、ある規則で並んだ数字やマークにおいて◯番目を求める問題。

たとえば代表的な問題として以下の例題が挙げられます。

例題1
以下の数字はある規則に沿って並んでいる。1000番目の数字を求めよ。
6,9,5,8,1,1,6,9,5,8,1,1,6,9,5,8,1,1,6,9,5,8,1,1,・・・

さらに発展して数字を足していく問題。

例題2
以下の数字はある規則に沿って並んでいる。順番に数字を足していったとき、1000より大きくなるのは何番目の数字か。
8,3,7,7,4,8,3,7,7,4,8,3,7,7,4,8,3,7,7,4,・・・

小数第◯位を求める問題。

例題3
1 ÷ 7を小数で表すとき、小数第927位の数を求めよ。

こういった問題が代表的です。

ではこれらの解き方について詳しく解説していきます。

周期算の解き方

例題1

以下の数字はある規則に沿って並んでいる。1000番目の数字を求めよ。
6,9,5,8,1,1,6,9,5,8,1,1,6,9,5,8,1,1,6,9,5,8,1,1,・・・

まず並んだ数字の規則を見つけましょう。ここでは、

「6,9,5,8,1,1」「6,9,5,8,1,1」「6,9,5,8,1,1」「6,9,5,8,1,1」

というように「6,9,5,8,1,1」の6個の数字を1組として、繰り返されているのが分かります。

そして組の終わりの数字が6の倍数番目の数字であることに注目しましょう。

6番目、12番目、18番目、24番目、30番目などは各組の最後の数字の「1」にあたります。

なのでこれらの1つ後ろの数字、7番目、13番目、19番目などは「1」の後ろの「6」にあたります。これらの番号は6で割ったときに1あまる数字です。

さらに1つ後ろの数字8番目、14番目、20番目などは「9」になります。これらの番号は6で割った時に2あまる数字です。

つまり、◯番目にあたる数字は6で割った時のあまりで判断できるということです。

では1000番目にあたる数字を考えてみましょう。

「1000÷6=166あまり4」より、組の4番目の数字「8」が正解です。

式の意味としては、6個1組の数字が166回繰り返された996番目が組の最後の「1」にあたるのでそれより4つ後ろの数字の「8」が1000番目の数字にあたるということです。

例題2

以下の数字はある規則に沿って並んでいる。順番に数字を足していったとき、1000より大きくなるのは何番目の数字か。
8,3,7,7,4,8,3,7,7,4,8,3,7,7,4,8,3,7,7,4,・・・

この数字の並びを観察すると、

「8,3,7,7,4」「8,3,7,7,4」「8,3,7,7,4」「8,3,7,7,4」

というように「8,3,7,7,4」の5つの数字を1組として、繰り返されているのが分かります。

1組の数字の和は「8+3+7+7+4=29」なので、数字を順番に足していくと組が繰り返されるごとに29ずつ増えていきます。

つまり以下の通り。

  • 1組(5番目)までの数字の和:29×1=29
  • 2組(10番目)までの数字の和:29×2=58
  • 3組(15番目)までの数字の和:29×3=87

では数字が1000を超える直前までの組を考えてみましょう。

1000÷29=34あまり14

となるので、34組が繰り返された時、1000まであと14となります。(34組までの合計が986)

組のはじめから数字を足していった時残りの14を超えるのは、3番目の「7」を足したときです。⇒8+3+7=18

つまり数字の和が1000より大きくなるのは、「5個1組の数字を34回繰り返し、さらに3つの数字を足した時」なので、5×34+3=173より173番目が答えです。

例題3

1 ÷ 7を小数で表すとき、小数第927位の数を求めよ。

まず「1 ÷ 7」を計算しましょう。

1 ÷ 7 = 0.14285714・・・

となり、小数点以下は「142857」の6個が数字が繰り返しているのがわかります。ここまでわかればあとは「例題1」と全く同じです。

「927 ÷ 6 = 154 あまり 3」より、 927番目の数字は6個1組を154回繰り返したあとの3つ後ろの数字です。

つまり組の3番目の数字である「2」が答えです。

小数点以下が繰り返される小数は周期算において頻出なので、パターンとして覚えておきましょう。

 


倍数算 二つの異なる数のやりとり

2020-09-16 06:48:25 | 日記

倍数算とは

倍数算とは2つの異なる数量があり、やり取りのあとの数量関係からそれぞれの数量を求める問題です。

具体的には以下のような問題。

倍数算の例題1
A君とB君の所持金の比は5:4だったが、A君がB君に400円あげたら二人の所持金の比は1:2になった。A君の最初の所持金を求めよ。

このように2つの数量が比で与えられるだけでなく、「2倍」や「1414」などの割合で与えられることもあります。

他にもやり取りによってバリエーションがあり、それぞれ解き方が異なるのが倍数算の厄介なところです。

二つの数量が同じ値の変化をする問題。

倍数算の例題2
A君とB君の所持金の比は3:2だったが、二人がそれぞれ200円使ったら二人の所持金の比は7:4になった。A君の最初の所持金を求めよ。

二つの数量が異なる変化をする問題。

倍数算の例題3
A君とB君の所持金の比は4:3だったが、A君が200円使いB君が100円もらったら二人の所持金の比は1:2になった。A君の最初の所持金を求めよ。

代表的なのがこれら3つのパターンです。

ではこれらの解き方を解説していきます。

倍数算の解き方

例題1(前後の数量の和が一定)

倍数算の例題
A君とB君の所持金の比は5:4だったが、A君がB君に400円あげたら二人の所持金の比は1:2になった。A君の最初の所持金を求めよ。

A君とB君の所持金の和は変わらないので、ふたりの所持金の和を1本の数直線として、それぞれのやりとりの前後の比率を以下のように表すことができます。

やりとりの前ではA君とB君の所持金の比率は「5:4」で、A君の所持金が400円減ってB君の所持金が400円増えると「1:2」の比率になることを表しています。

注意点として、やり取りの前後で比の割合が異なります。上の比率の「1」は全体の1919で、下の比率の「1」は全体の1313にあたるということです。

A君は最初は全体の5959であるのに対し、後の値は全体の1313です。

この分母を揃えるために、前後の比の和を揃えます。

通分と同じ要領で、比の和である「9」と「3」の最小公倍数「9」で揃えましょう。

このようにすると上下で「1」にあたるのが全体の1919に統一されます。

前後でA君は「2」増えてB君は「2」減っています。これが400円に当たるので、比率の「1」は400÷2=200より、200円です。

A君の所持金はこの比でいうところの「5」なので、200×5=1000より、答えは1000円です。

確認のため最初の所持金がA君1000円、B君800円で比は5:4。A君がB君に400円渡すとA君600円、B君が1200円で比は1:2。問題文に合致するのが確認できますね。

例題2(前後の数量の差が一定)

倍数算の例題2
A君とB君の所持金の比は3:2だったが、二人がそれぞれ200円使ったら二人の所持金の比は7:4になった。A君の最初の所持金を求めよ。

A君とB君のはじめの所持金とふたりの所持金の差を数直線で表すと以下のようになります。

「ともに200円使ったら7:4になった」という情報を追加します。A君とB君との比の差は3です。

この問題でも前後のやり取りで比の割合が異なるので揃える必要があります。

ここで注目するのが、A君とB君の所持金の『比の差』です。ふたりが使う金額は同じなので、所持金の差は変わらないはずです。

この値を揃えればやりとりの前後の比の割合も揃います。

「1」と「3」の最小公倍数「3」に揃えたらこのようになります。

こうすると数直線の上下の比の値が揃うので、A君もB君も「2」にあたる金額を使ったことが分かります。

200円が「2」にあたるので、この比で「1」にあたるのは200÷2=100より100円。A君の最初の所持金の比は「9」なので100×9=900より900円が答えです。

確認のため最初の所持金がA君900円、B君600円で比は3:2。ふたりとも200円使うとA君700円、B君が400円で比は7:4。問題文に合致するのが確認できますね。

 

さて以上2問のポイントをまとめましょう。

はじめの問題は2つの数量の“和”が一定の問題で、2つの数量の比の“和”を揃えました。

次の問題では2つの数量の“差”が一定の問題で、2つの数量の比の“差”を揃えました。

比の割合が異なる場合でも、数値が一定のものの比を揃えることで比の割合を揃えることができるのです。

複数の比が出てくる場合、同じ数値の比を揃える

この考え方は倍数算において非常に重要なので必ず抑えましょう。

ただし倍数算にはやりとりで2つの数量の和も差も変化する問題が出題されます。そういう問題の解き方もしっかり抑えましょう。

例題3(前後の数量の差が一定)

倍数算の例題3
A君とB君の所持金の比は4:3だったが、A君が200円使いB君が100円もらったら二人の所持金の比は1:2になった。A君の最初の所持金を求めよ。

A君とB君のはじめの所持金を数直線で表すと以下のようになります。

「A君が200円使いB君が100円もらったら比が1:2になった」という情報を追加します。

ここでは「やりとりの後の値段」を揃えます。やりとりの後のA君の所持金を2倍したらB君と同じ金額になるはずです。数直線で表すとこの通り。

この数直線から問題をこのように変換することができます。

『A君とB君のはじめの所持金が8:3、A君が400円使いB君が100円もらったら同じ金額になる』

数直線からわかると思いますが、このときの比の差の「5」(=8-3)がやりとりした金額の合計500円にあたります。

つまりこの比の「1」は500÷5=100より100円です。A君のはじめの所持金はこの比の「4」にあたるので、100×4=400より答えは400円です。

確認のため最初の所持金がA君400円、B君300円で比は4:3。A君が200円使いB君が100円もらったらA君200円、B君が400円で比は1:2。問題文に合致するのが確認できますね。

 

こういった問題では同じ数量のものがないので、前2つの問題のように比を揃えることができません。なので、実際の値を揃えるのがポイントになります。

比率が揃えられない場合は実際の数量を揃える

倍数算は初めて見る場合どうやって解いたら分からないのが普通なので、しっかり解き方を抑えて慣れるのが大事です。