安倍晋三および自民党と統一教会の関係が、ネットを中心に暴かれ始めている。新聞テレビは巧妙に、論点をズラしている。
日本は「サタンの国」「エバの国」で、地獄に落ちるべき国家らしいが、そのカルト宗教に与していたわけである。ネトウヨの皆さん、安倍信者の皆さん、嫌韓の皆さん、朝鮮半島発の宗教に騙され続けていたことになりますよ。どうしましょう。目を覚ますべきでしょう。
そういえば、世界に広がる寿司屋を営業しているのは、統一教会系ですよ。テレビで世界の日本人を紹介する番組に使われていて、少し話題になったこともありました。
もう詳細はネットで散見できるので、気になることがあれば、触れようとは思うが、観点を変えて行こうと思う。ちなみに『やや日刊カルト新聞』http://dailycult.blogspot.comがいいと思う。
というのは、長くカルトを扱い、調査報道を地道に行ってきたメディアであるから。実態を知るには最善のジャーナリズムである。僕もブックマークして、たまに目を通していた。たまにジョークが入るところも好きなところである。
さて、問題は安倍英雄化である。僕なりに問題を2つのレベルに分けて見ている。
1山上容疑者(加害者)/安倍晋三(被害者)という関係。これはこの犯罪にのみ限定された事実関係の確認。現象自体を対象とする。
2山上容疑者(以下山上)の背景/安倍晋三の背景での関係。これは山上容疑者の社会的背景と安倍晋三の政治的背景の絡みになる。これは1の現象を生み出す構造の問題である。
1に焦点を当ててしまえば、「加害者ー被害者」という関係性だけを見ていくことになり、そのため安倍を「志半ばで非業の死を迎えてしまった」と位置付けが待ち構えている。だから英雄化。なんだかケネディと重ねられたりするが、特に両者に似ているところがあるとしても、別の現象である。
ゆえに、社会科学的に別問題としてまず見なければならない。
2に焦点を移せば、山上の社会的背景を観察しなければならない。家族関係から、そこに統一教会の霊感商法が与えた影響が見えてきてはいる。それだけで留めてはいけない。
山上の世代的問題。つまりロスジェネの問題。これは社会的政治的な影響で、ロスジェネ世代が生き難い社会になっていることの影響を見なけれならない。その中で、職業的変遷、派遣での仕事が位置付けられているのであって、日本社会の構造的変遷の問題、ロスジェネ世代の社会心理の問題を考えなければならない。
これは安倍晋三という権力がどの様にロスジェネを”作って”きたのかという問題、新自由主義、格差等々への現代社会の構造への権力の問題という大きな問題を抱えている。
さらに日本の政治とカルト宗教との関係が、家族や個人に対して、どの様な影響を与えてきたのかという具体的な事実の積み重ねが構造として影響を与えている状況分析が必要。
こんな構造的問題を上げていけば、議論は複雑になる。とりあえずこのぐらいにしておいて、この様な構造理解の中に1の問題を代入して、事件の内実を見て行く必要がある。構造的関係性が巡り巡って、この事件。構造を明らかにしなければ、いけない。
それにしてもだ。マルチ商法の広告塔をしていた芸能人を英雄視するなどあり得るだろうか。
統一教会というカルト宗教の広告塔をしていた権力者を英雄視するなどあり得ない。山上の母親がカルトにはまり、兄が亡くなり、自身も自殺未遂をはかり、個人と家族を破壊していたのである。その構造の不幸を山上個人に向かわせた。
日本社会がカルトであり。分裂病である。