ZOZOTOWNの前澤社長がツイッターを利用して、100人に100万円ずつ、総額1億円のプレゼントをするお年玉企画を実施して話題になっている。
日本人の古くからある金銭感覚というか道徳観と相入れないこともあって、批判が上がってもいるようだ。「お金を大切に」というのは当然だけれど、お金があるゆえにお金で遊んでいるような印象を与え、否定的な感情を持つ者もいるかと思う。
あるいは広告効果として考えれば、大変効果的だし、そういう戦略性があるのかないのかは知らないが、あざとさを感じることもあるだろうとは思う。インフルエンサー的な人が当選しているとも言われたり、使い道が社会的な貢献に繋がるような人が選ばれているともいう。そういう点からすると、戦略的なのだろうと思う。
前澤さんの資産は3000億以上とのことなので、僕のようなお金のない人間からは想像もつかないこともあるが、考えたことがあるので記しておこう。
前澤さんのような資産家が世界には数多くいる。ところで、そんなにお金があって、どうやって使うというのだろうか?お金があって羨ましいという感覚は僕にはないのだけれど、「使えないよな」という考えの方が先に立ってしまう。
僕のような凡人では、お金を使うといったって、高級焼肉でも腹一杯食べてやろうか程度である。でも、ちょっと頑張れば、これはできる。家や旅行、ブランド物やアクセサリーに僕は全く関心がないけれど、そういうものを買うことを思い付くくらいだ。よし、親兄弟にマンションや旅行でもプレゼントするか。まあ、こんなもんであるから、3000億円など使いきれない。
そこで思い至ったのは、これだけのお金を使うというのは実は難しいのではないだろうかということだ。企業買収するということでもなければ、実はお金の使い道というのはかなり限定的なのである。プロテスタンティズムが資本主義を発達させたとは社会学の定番的な議論だけど、個人がお金を使うというエートスとは遠いと思う。お金は稼ぐものとして、人々は受け入れて来たわけだ。
だから、前澤さんもお金の使い道に困っているに違いない(笑)。そこで月旅行するとかいう話に飛びつくのであろうし、今回のお年玉企画である。こんな風に位置付けられないだろうか。
別に位置付けられなくてもいいのだが、ここに世界の1%の富裕層へのヒントがある。お金を使う知恵を絞らなければならないということだ。今回のお年玉企画はそのひとつだと位置付けて見ることができる。あえてだけれど。
社会貢献を考えている人が当選だというので、当選者が正しくそのアイディアを実践してくれれば良い。ということで、ある一定程度の資産保有者は今後前澤さんのような企画を考え、それが社会貢献につながらなければならないという法律を作ってしまおう。資産家ではなくても、いつでも社会貢献をどこかで意識するようになるかもしれないし。
今回は夢を語りました。このような企画が推進されれば、格差を意識しないで生きられる社会が作られるに違いないと。
僕は参加する気は毛頭ないけれど、100万円でベンチをいっぱい買って、街中に置くということを考えました。このアイディアどうかなあ?