地獄の黙示録 ファイナルカット３H４M

79年初公開。２０19年ファイナルカット初見。前に2回見ている。35分位長い。

プーチンはみているだろうか、とウクライナの戦争を思った。

原作コンラッド「闇の奥」

賛否両論映画。Vストラーロのカメラが抜群にいい。

戦争なのに焼夷弾が花火のよう、夜にきらめく。音楽もよかった。

喫煙、アルコール、大麻などが普通にそこにある。

撮影中、シーンは心臓麻痺で死にそうになり、俳優たちがLSDなど使用など

エピソードはいろいろある。

全編、虚しさ、諦念観が漂う。どんなに殺しても終わらない。

アドレナリンをあげ、闘う。躁的防衛といったらいいのか、

身を守り殺しても落ち込まないように笑う。

マーチン・シーン、初めは他の俳優がキャスティングだったそう、

シーンで良かった。表情、上手い。

アジア、ベトナム、雨、湿気の狂気。ファイナルカットでみられたシーン。

シーンと夜を過ごす未亡人は、「パリテキサス」のおばだったか？

オーロール・クレマン。儚い姿が印象的。

前半は戦争アクション。後半、カーツの村に着くと、すべてが幻想、妄想に思える。

カーツはこういう。「恐怖の意味がわかるか。小児麻痺ワクチンを子供たちに打った

ら、多数の子供の腕が切り落とされていた」

ベトナム戦争での重いPTSDは、映画化もされ、米兵士だけでなく、

ベトナム兵、子供たち、女性たちがどれほど、苦しみ悲惨な目にあったのか。

コッポラ、大げさな主張はないが、不気味ともいえる王国を見てほしい、

狂気、狂乱はこういう風に起こるのだと。

ウクライナとは違う、アジアの湿気、暑さ、河、雨の戦争。おなじ戦いが今もある。