HonuのMacDogMusic部屋

Macと愛犬と音楽を連れづれに

秋雨夜に染み渡るプログレッシブ・ロック~シン・クリムゾン降臨 

2016年09月18日 | 音楽

 英国のEU離脱劇では、残留を支持した若者に対し、大英帝国のノスタルジーに思いをはせた高齢者が離脱の道を選んだともいわれます。UK音盤発売・演奏観戦も不自由になると危惧されていますが、ロック界ではビートルズ以来長らく世界を席巻してきた英国勢の創造力、覇権に陰りが見えて久しく、自らのエピタフに最後の校正を施し燃え尽きて行く諸侯達に送り火を灯す日々となってしまいました。

 そんな時代、レ・コスミコミケ(イタロ・カルヴィーノ)さながら、とうに絶滅したかに思われたプログレ恐竜族クリムゾン王~フリップ翁がよもやのUKライブを開始しました。これに先立つ来日公演の折には心揺れましたが、未体験ゾーンのキングギドラ(トリプル・ドラムス)、ヌーボーメタルに受容できるか躊躇し断念しました。最後の熾火のようなツアーは好評らしく、前に入手していたトロントでのライブCDを恐る恐る開封しました。

 6500万年前に途絶したクロニクルのようなナンバーを奏でるフリップ翁、メル・コリンズ、レヴィン、ドラム隊はトリケラトプスの突進ではなく、左右中央から隙間なく緻密に構成されたアンサンブルでした!ディシプリン系はもとより初期の名曲群も新たな輝きを放ち甦っています。肝心のヴォーカルですが、哀愁のレイク、ウエットン系とボズ系の中間の復古調でブリュー系のような違和感がないと思ったら、あの21st Century Schizoid Bandの人(ジャッコ)でした!ここは潔くRF商法に乗っかってRadical Action To Unseat The Hold Of Monkey Mind(うどんライブ)発注しちゃいました。

 クリムゾンといえば、秀逸なアルバムジャケットですが、印象的なファーストから、幻想的な絵画、写真でしたが、スターレスRF商法展開以降は一変し、ちょっとギョッとするコミックぽく、ある種石田徹也のような日常に潜む悲しみを湛えた作風に(P.J.クルック。諸橋美術館に来ていたのを見逃してしました)が続いています。このアルバムではあっさりしたステージ写真となりと思いきや、Radical Action では再び悪夢・・・

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿