阿修羅 2016,4,14
原子力推進団体ICRPの体内蓄積曲線からも100ベクレル/kgの食品汚染基準が危険なのは明らかだ
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/482.html
心筋梗塞や脳卒中、白血病などで倒れたり、急死する人が激増しているが、この期に及んでいまだに食品は100ベクレル/kgまで安全だと主張する人たちがいる。
ICRP(国際放射線防護委員会)がPublication 111で発表したセシウム137の体内蓄積曲線は、過去、阿修羅原発板でも何回か引用されているが、ここでもう一度取り上げて、100ベクレル/kgという現行基準が危険であることを示そう。
(引用元 ICRP Publication 111 7ページ 図2.2)
http://www.icrp.org/docs/P111_Japanese.pdf
1000ベクレルを1回だけ摂取すると、一時的に体内のセシウムは上昇した後、徐々に排泄され、やがてゼロに近くなる。
ところが、毎日10ベクレルを摂取すると、少しずつ蓄積され2年後には約1500ベクレルに達する。同じく1ベクレル摂取では約150ベクレルに達する。
要するに、1回だけ大量に摂取するより少量を長期間摂取するほうが危険であるということだ。
おそらくこの曲線は数式と実験によるデータの両方から導き出されたものだと思われる。
原子力を推進する立場のICRPの発表は、被ばくの影響を過小評価するよう常にバイアスがかかっているから、この曲線が正しいかどうかわからない。
長期間少量摂取したときの蓄積量は実際にはもっと多いかも知れないが、とりあえず今回の議論では正しいと仮定しよう。
お米は1合約150グラム(炊飯後の重量は約350グラム)。1合は大盛りで2杯、中盛りで3杯ぐらいだから、中盛り2杯で100グラムを越える。
つまり100ベクレル/kgの汚染米なら、中盛り2杯食べただけで10ベクレルを摂取してしまう。これに、さらにおかずや飲み物からの摂取量が加わる。
汚染地帯で気にせず何でも食べていたら、毎日10ベクレル以上摂取することはまちがいないだろう。
このICRPの報告書では、1400ベクレル超の蓄積でも、シーベルト換算では0.1mSv/年程度であり健康に問題なしとしているが、シーベルト換算に使う実効線量係数には全く科学的な根拠がなくデタラメである。
バンダジェフスキー博士によると、体内汚染が5ベクレル/kgで15%に、12-25ベクレル/kgでは60%に心電図異常、30ベクレル/kg以上になると代謝異常が生じ、心筋に顕著な影響が起き、100ベクレル/kgではほぼ100%で心臓に異常が出ると言う。
体重60kgの人が、毎日10ベクレルを長期間摂取し体内蓄積量が1400ベクレルに達したとすると、1kg当たり23ベクレルとなり、心電図に異常が出るレベルになる。子供はさらに深刻である。
以上の議論はセシウム137だけの話で、他の核種、例えばセシウムの300倍危険であると言われるストロンチウム90は全く考慮されておらず、それらを加味すれば実際の体内蓄積量はさらに増えるはずである。当然、核種により蓄積曲線も異なる。
以上から、原子力推進団体ICRP発表の体内蓄積曲線に基づいても、100ベクレル/kgという基準は甘すぎて危険である。
そもそも100ベクレル/kg以上の放射性廃棄物は、赤い放射能マークのついた黄色いドラム缶に入れて厳重に管理しなければならない。
そんな汚染レベルのものを食べて安全であるはずがない。
実際、福島原発事故5年後の現在、心筋梗塞、脳梗塞、脳内出血などで倒れる人、急死する人が続出しており、この汚染基準では国民の健康を守れないことは明らかである。
ウクライナからの報告によると、10ベクレル/kgでも子供の7割に健康被害が出ているそうで、子供の健康を守るためには少なくとも1ベクレル/kg未満に規制しなければならない。
福島原発事故前の食品汚染は、0.01-0.1ベクレル/kgのオーダーであった。それからも汚染を1ベクレル/kg未満に抑えなければならないことは自明であろう。
ウクライナは食品汚染を厳格に管理することで、ようやく国民の健康の悪化にも、人口減少にも歯止めがかかってきた。
現行の基準のまま食品汚染を放置すれば、中高年のみならず子供や若者の多くが内部被ばくで倒れ、日本の将来を危うくする極めて深刻な状況に陥るだろう。
(関連情報)
※「ベラルーシ医師:来日、内部被ばくの調査徹底訴える (毎日新聞)
『幼児の体内セシウム、50ベクレルで突然死も』」 (阿修羅・赤かぶ 2012/3/20)
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/175.html
※「バンダジェフスキー博士:『体内セシウム100bqで、100%心臓に異常』『体内汚染50bq/kgでも30%が白内障』」
(阿修羅・赤かぶ 2012/8/10)
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/407.html
※「尿中のセシウム、具体的な事実から科学すれば「安全・安心」とはいえない:矢ケ崎克馬氏の警告」
(Peace Philosophy Centre 2012/9/19)
http://peacephilosophy.blogspot.com/2012/09/blog-post_19.html
※「10bq/kgの食事でも子供7割に健康被害>毎日1.8Bq/kg取得して200日後、心筋細胞に異変」
(原発問題 2013/3/23)
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/9c590ae613d298651a43c211685fa7f7
※「NGOがさいたま市の学校給食の基準を1 Bq/kgにするように提言していた事が発覚 (まっちゃんのブログ)」
(阿修羅・赤かぶ 2013/7/9)
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/431.html
※「2013/11/21 山本太郎議員『1.1ベクレルと聞いて背筋が凍った』 ~
タチアナ女史が語る、低線量汚染地域の健康被害」 (阿修羅・小さい象さん 2013/11/23)
http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/822.html
※「国民は事故前と比べ数千倍も汚染された食品を食べされられている 対策が急務」 (拙稿 2015/3/19)
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/336.html
※「食べて応援、危険と判明 生活習慣と体内被曝の関係が明らかに (NAVERまとめ)」 (拙稿 2016/3/1)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/156.html
※「10ベクレルという本当に少ない量の放射線を 毎日毎日取った時にどうなるか?土井里紗医師」
(阿修羅・赤かぶ 2013/2/6)
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/171.html
※「1000 Bq の137Cs を一度に摂取した場合と,毎日1Bq または10Bqの137Cs を摂取した場合」
(阿修羅・知る大切さ 2015/6/17)
http://www.asyura2.com/15/genpatu43/msg/242.html
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原子力推進団体ICRPの体内蓄積曲線からも100ベクレル/kgの食品汚染基準が危険なのは明らかだ
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/482.html
心筋梗塞や脳卒中、白血病などで倒れたり、急死する人が激増しているが、この期に及んでいまだに食品は100ベクレル/kgまで安全だと主張する人たちがいる。
ICRP(国際放射線防護委員会)がPublication 111で発表したセシウム137の体内蓄積曲線は、過去、阿修羅原発板でも何回か引用されているが、ここでもう一度取り上げて、100ベクレル/kgという現行基準が危険であることを示そう。
(引用元 ICRP Publication 111 7ページ 図2.2)
http://www.icrp.org/docs/P111_Japanese.pdf
1000ベクレルを1回だけ摂取すると、一時的に体内のセシウムは上昇した後、徐々に排泄され、やがてゼロに近くなる。
ところが、毎日10ベクレルを摂取すると、少しずつ蓄積され2年後には約1500ベクレルに達する。同じく1ベクレル摂取では約150ベクレルに達する。
要するに、1回だけ大量に摂取するより少量を長期間摂取するほうが危険であるということだ。
おそらくこの曲線は数式と実験によるデータの両方から導き出されたものだと思われる。
原子力を推進する立場のICRPの発表は、被ばくの影響を過小評価するよう常にバイアスがかかっているから、この曲線が正しいかどうかわからない。
長期間少量摂取したときの蓄積量は実際にはもっと多いかも知れないが、とりあえず今回の議論では正しいと仮定しよう。
お米は1合約150グラム(炊飯後の重量は約350グラム)。1合は大盛りで2杯、中盛りで3杯ぐらいだから、中盛り2杯で100グラムを越える。
つまり100ベクレル/kgの汚染米なら、中盛り2杯食べただけで10ベクレルを摂取してしまう。これに、さらにおかずや飲み物からの摂取量が加わる。
汚染地帯で気にせず何でも食べていたら、毎日10ベクレル以上摂取することはまちがいないだろう。
このICRPの報告書では、1400ベクレル超の蓄積でも、シーベルト換算では0.1mSv/年程度であり健康に問題なしとしているが、シーベルト換算に使う実効線量係数には全く科学的な根拠がなくデタラメである。
バンダジェフスキー博士によると、体内汚染が5ベクレル/kgで15%に、12-25ベクレル/kgでは60%に心電図異常、30ベクレル/kg以上になると代謝異常が生じ、心筋に顕著な影響が起き、100ベクレル/kgではほぼ100%で心臓に異常が出ると言う。
体重60kgの人が、毎日10ベクレルを長期間摂取し体内蓄積量が1400ベクレルに達したとすると、1kg当たり23ベクレルとなり、心電図に異常が出るレベルになる。子供はさらに深刻である。
以上の議論はセシウム137だけの話で、他の核種、例えばセシウムの300倍危険であると言われるストロンチウム90は全く考慮されておらず、それらを加味すれば実際の体内蓄積量はさらに増えるはずである。当然、核種により蓄積曲線も異なる。
以上から、原子力推進団体ICRP発表の体内蓄積曲線に基づいても、100ベクレル/kgという基準は甘すぎて危険である。
そもそも100ベクレル/kg以上の放射性廃棄物は、赤い放射能マークのついた黄色いドラム缶に入れて厳重に管理しなければならない。
そんな汚染レベルのものを食べて安全であるはずがない。
実際、福島原発事故5年後の現在、心筋梗塞、脳梗塞、脳内出血などで倒れる人、急死する人が続出しており、この汚染基準では国民の健康を守れないことは明らかである。
ウクライナからの報告によると、10ベクレル/kgでも子供の7割に健康被害が出ているそうで、子供の健康を守るためには少なくとも1ベクレル/kg未満に規制しなければならない。
福島原発事故前の食品汚染は、0.01-0.1ベクレル/kgのオーダーであった。それからも汚染を1ベクレル/kg未満に抑えなければならないことは自明であろう。
ウクライナは食品汚染を厳格に管理することで、ようやく国民の健康の悪化にも、人口減少にも歯止めがかかってきた。
現行の基準のまま食品汚染を放置すれば、中高年のみならず子供や若者の多くが内部被ばくで倒れ、日本の将来を危うくする極めて深刻な状況に陥るだろう。
(関連情報)
※「ベラルーシ医師:来日、内部被ばくの調査徹底訴える (毎日新聞)
『幼児の体内セシウム、50ベクレルで突然死も』」 (阿修羅・赤かぶ 2012/3/20)
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/175.html
※「バンダジェフスキー博士:『体内セシウム100bqで、100%心臓に異常』『体内汚染50bq/kgでも30%が白内障』」
(阿修羅・赤かぶ 2012/8/10)
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/407.html
※「尿中のセシウム、具体的な事実から科学すれば「安全・安心」とはいえない:矢ケ崎克馬氏の警告」
(Peace Philosophy Centre 2012/9/19)
http://peacephilosophy.blogspot.com/2012/09/blog-post_19.html
※「10bq/kgの食事でも子供7割に健康被害>毎日1.8Bq/kg取得して200日後、心筋細胞に異変」
(原発問題 2013/3/23)
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/9c590ae613d298651a43c211685fa7f7
※「NGOがさいたま市の学校給食の基準を1 Bq/kgにするように提言していた事が発覚 (まっちゃんのブログ)」
(阿修羅・赤かぶ 2013/7/9)
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/431.html
※「2013/11/21 山本太郎議員『1.1ベクレルと聞いて背筋が凍った』 ~
タチアナ女史が語る、低線量汚染地域の健康被害」 (阿修羅・小さい象さん 2013/11/23)
http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/822.html
※「国民は事故前と比べ数千倍も汚染された食品を食べされられている 対策が急務」 (拙稿 2015/3/19)
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/336.html
※「食べて応援、危険と判明 生活習慣と体内被曝の関係が明らかに (NAVERまとめ)」 (拙稿 2016/3/1)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/156.html
※「10ベクレルという本当に少ない量の放射線を 毎日毎日取った時にどうなるか?土井里紗医師」
(阿修羅・赤かぶ 2013/2/6)
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/171.html
※「1000 Bq の137Cs を一度に摂取した場合と,毎日1Bq または10Bqの137Cs を摂取した場合」
(阿修羅・知る大切さ 2015/6/17)
http://www.asyura2.com/15/genpatu43/msg/242.html
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