群馬大学 慢性看護学研究室ブログ

患者様や未病の方が、自分らしく生活できるよう研究・探求しています。糖尿病と慢性腎臓病透析予防外来も開設しています。

EASEプログラム®活用希望の方へ

2013-07-09 09:54:00 | EASEプログラム®

EASEプログラム®活用希望の方へ

 

EASEプログラム®をご活用いただくにのには、下記3点に留意していただければ、特に制限はありません。学術目的であれば料金は不要です。


1.状況把握のため、活用時にご一報ください。

 お名前、ご所属、目的等。メールで結構ですので、管理者宛にお送りください。

ブログの「コメント」からお送りいただければ結構です。

 

2.発表時には、こちらを引用文献として入れてください。
 ・岡美智代:援助のための方法. 中西睦子監修、安酸史子編著、成人看護学-慢性期. 東京;建帛社、2010: 54-72

 

3.きちんとしたEASEを行うためには、EASEプログラム®の定義に書いてある次のことを実施してください。

 1)生活重要事の前景化

検査データや体重に焦点を当てるのではなく、まずは患者が人生で大切にしていることを聞いてください。具体的には、こんな感じです。

 

× 「もう少し検査データを改善するためにEASEプログラム®っていうのをやってみましょうか?」

  これでは、医療者から見た目標が中心になっています。

 

 「Aさんが生活の中で大切にしていることを続けるために、自己管理のお手伝いをしたいと思っています。そのためには、まずAさんの生きがい・普段大切にしていること・失うと嫌なことを教えてください」

  このように、患者様が生活において重要視していることを確認してください。

長年顔を合わせている患者さんでも、改めて聞くと語ってくれますよ。医療者が照れていては、患者さんもお話ししてくれません。患者様に真剣に向き合ってみてください。 


 2)保健行動モデルの活用:自己効力向上を図るために、できそうな目標から始めてください。あくまでも患者さんに目標を決めてもらってください。

 × 「もう少し体重を減らした方が、体に負担がかからなくなるので、減量を目標にしてはいかがでしょうか?」

  × 「Aさんは、標準体重から5kgオーバーなので、6ヶ月で5kg減量することを目標にしてはどうでしょうか?」

 いくら口調が穏やかでも、医療者が目標を決めてしまっています。

 

  「どのような目標が良いでしょうか?Aさんが、できそうなことから目標を立ててみましょう」

 まずは、患者様に自己決定権があることを伝えましょう。患者様がどうしても自分で決められない場合は、医療者がアドバイスしても結構です。

 

 3)認知行動療法の活用:セルフモニタリングを活用するときは、行動目標を実行することのメリットなども観察項目に入れてください。

 × 「飲水量」「体重」「喫煙本数」など、行動目標だけを書くようにする。

 これでは、行動の結果しか確認しないことになります。

 

 「自分に対する満足度」

 目標行動が達成できなかったときは、患者様も自分で自分のことは満足していないのです。結果だけ見ていては、このような患者様の辛い気持ちが置き去りにされてしまいます。患者さんが自分で自分をふがいないと思っている気持ちを共有しましょう。

 「口のべたつきの軽減度」「体が軽い感じ」など、行動後のメリットも認識する項目を入れる。

 患者さんが、行動することで得られるメリットが時間できるようにする。

   

なお、定義は次の通りです。

 EASEプログラム®の定義

「対象者にとって大切なことである生活重要事を前景化させたうえで、保健行動モデルなどを活用しながら、対象者に対するアセスメントと理解を行い、行動や認知の修正に関する基本的原理と方法論は、認知行動療法を活用して、新たに構成されたもの。」


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21 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (田口 利恵子)
2013-07-16 21:32:30
はじめまして、東京都内の病院で働いている看護師です。掲示版にも書き込みさせていただいているのですが、先生が以前研究発表された透析患者に対する食事管理の自己効力感尺度を使用して看護研究を行いたいのですが、承諾頂けますか?研究を開始するのに了承頂けないと先に進めないため、度重なるメールを送って、申し訳ありません。お忙しい中と存じますが、出来るだけ早くにお返事を頂けると有難いです。どうかよろしくお願い致します。
返信する
Unknown (岡美智代)
2013-07-18 16:57:01
田口さん

コメントのお返事です。
 ご使用いただいてかまいませんが、1)お名前、2)ご所属、3)目的、4)発表予定の研究会・学会などの名称、についてご連絡ください。また、こちらのURLにあるように、文献引用をお願いします。
返信する
Unknown (田口 利恵子)
2013-07-20 00:07:10
こんばんは。尺度の使用を許可して頂きまして有難うございました。
1)田口 利恵子 
2)東京都にある一橋病院の透析室で勤務しています
3)当院では、透析導入時に指導を行っているのですが、外来通院されて経歴が長い透析患者様から時々検査データと食事に対し、質問を受けることがあります。そこで今回、待合室で掲示や展示物を利用して情報提供することで各個人別に必要な情報が得られ、再指導につなげていくことで自己効力感を高められるようにつなげられるのではないかと考え、その評価の一つとして尺度を使用する事としました。
4)今年度の当院内の看護研究発表で発表するものです。        
返信する
Unknown (田口 利恵子)
2013-07-20 00:39:18
追伸です。
使用目的が簡略な説明で申し訳ありません。ちなみに付け加えると、待合室は同病の透析外来患者様が多く集まっている場所なので、ピアラーニングも活用できるのではないかと考えました。
ひとつご質問なのですが、以前、
山梨県立大学看護学部紀要 [巻号一覧]
山梨県立大学看護学部紀要 10, 13-26, 2008-00-00
の研究発表でDMSES使用されたときに評価を3けん法ではなく4けん法を提案されたようですが、1998発表の東海北陸地区看護研究学会集録で透析患者のセルフケアアプローチの看護研究で使用された時は3けん法でした。
評価方法はどちらが良いのでしょうか?ご指導いただければ有難いです。
返信する
Unknown (?饗腟)
2013-07-24 21:03:29
夜遅くにすみません。
私は宮城県で看護師をしています、?饗腟?反修靴泙后?2鵝?‘發離譽戰覘靴隆埜邯Φ罎箸靴
返信する
Unknown (高橋大貴)
2013-07-24 21:09:36
先ほど記入させていただいたのですが、表示が変になってしまったので、もう一度メールさせていただきました。私は宮城県で看護師をしています、高橋大貴と申します。今回院内の看護研究の取り組みとしましてEASEプログラムを使用して看護研究に取り組みたいと思い使用の許可をいただきたくメールさせて頂きました。対象患者様は心不全での入退院を繰り返している患者様をと考えていました。発表は、院内のみと考えていました。
大変恐縮なのですが、取り組みの期日が迫っていますので早急に資料をいただきたいと思っております。 よろしくお願いします。
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Unknown (岡美智代)
2013-07-26 22:13:42
4検法の方が良いです。3検法だと、真ん中に片寄る可能性がありますので。
返信する
Unknown (岡美智代)
2013-07-26 22:17:55
高橋大貴様
 すみません資料とは何でしたでしょうか?どちらにお送りすれば良いでしょうか?

michiyooka*gunma-u.ac.jp
 こちらにご連絡ください。
返信する
Unknown (高橋大貴)
2013-07-27 19:38:05
お忙しいところお返事ありがとうございます。資料と記入させていただいたのには、引用参考文献としてページ数が書いてあったので資料としてあるものかと思い記入させていただきました。
返信する
Unknown (高橋 大貴)
2013-07-29 12:54:51
追記なのですが、記入していただいたアドレスへメールさせていただいたのですが、エラーとなってしまいメールする事できませんでした
返信する

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