昨日、某ニュース番組が3.11の震災の特集コーナーをやっていた。。
震災の起きた時は、小学1年生だったお嬢さんに密着取材した事を膨大なVTRからあくまでも抜粋して今回の特集となっていた。
勿論その少女のごく一部の面でしかわかり得ない。
彼女は、御両親とお姉ちゃんを亡くし、自分一人だけ生き残った。
避難所に身を寄せているところを親戚のおじさんが見つけ、父方の、おじいちゃんおばあちゃんが引き取った。。
そのおじいちゃんも数年前にお亡くなりになり、今は高校生になっている少女はおばあちゃんと一緒に暮らしている。
避難所で、おじさんが彼女を見つけた時、「お父さん、お母さん、お姉ちゃんが必ず自分を迎えに来て貰える。」と思っていた彼女は、おじさんだと解っても足が前に出ないと言う状況であった。
震災後、割合直ぐに、まず、お姉ちゃんのご遺体が見つかった。彼女が泣いたのは、その時だけ。
御両親のご遺体が見つかっても人前で絶対に泣かなかった。
その頃から、おじさんの目には「あの子は人格が変わってしまった。」と、思った。
彼女を引き取ったおばあちゃんはやはり、息子夫婦やもう一人の孫が亡くなったことがショックで、話をすると涙があふれる。そんな状況を見たりもして、彼女は、絶対に人前で泣かない子どもになった。
明るくしているが、泣かない。取材している記者とどんなに仲良くなっても震災の話はしない。出来ない。思い出したくない様子。
おばあちゃんが「何であなたは泣かないの?」と尋ねても、「私が泣くとおばあちゃんはもっと泣くから。」と頑なに泣かなかった。
しつけのためにおばあちゃんと言い合いになった時「みんな、私がお父さんやお母さんやお姉ちゃんを殺したと思っているんでしょ!!(怒)」とおばあちゃんに言い返し、「そんな風に心を痛めていたことを知り、抱きしめて泣くしかなかった。」とおばあちゃん談。
そして月日が経ち、オーストラリアに彼女は留学した。
そこで、震災のことを知ってもらいたくてホームステイ先の家族や留学先の学校で、発表をした。
ホームステイ先の家族は、淡々と話す彼女の話を涙を流しながら、ひたすら聞いてくれた。
そして、「あなたが一人生き残った意味が必ずあるのだから、生き生きと夢を持って、生きて欲しい。」と言ってくれた。
その時「親がいない自分は恥ずかしいと思っていた。言ってもいいのだ。と、思ったとのこと。
そんなつらい思いって。。。
どうか、これからも心がもっと健やかになりますように。。。と願うばかりである。