笹竜胆の瓦屋根麗らかな日差しに誘われて、有馬家菩提寺梅林寺へとやって来た。外苑の門をくぐれば、30種500本の梅が、今、見頃を迎えようとしている。花と花の間を、忙しく飛び交うメジロ。彼らにとって今が、一年の中で、もっとも忙しい季節に違いない。私らの存在など知らぬげに、一心不乱に蜜を吸う。こちらはジョウビタキカワラヒワそこかしこで、小鳥の鳴き声。梅林寺外苑は、まことに賑やかである。