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Tシャツとサンダルの候

2020初秋 天山稜線山歩と湿原散策



随分前から、U先輩ご夫婦と天山へ登る約束をしている。

目的はトリカブトを採りに行く、


あ!いや、違う違う。


『採りに』では、うっかり調合してしまうじゃないか。

えーっと、盗りに、捕りに、取りに、、、、、




いい加減、変換遊びは止めておく。

トリカブトを撮る事である。


先輩は既に待ち合わせ場所に到着されていた。


「あれ、洋子さんは?」(先輩)

「それがその・・・」(私)


もこの看病の為、今回は来れない旨を説明するも、ありありと失望の色を浮かべる先輩ご夫婦。

何しろこの顔ぶれの中で、草花の知識をそこそこ持つのは、ヤツのみだからだ。


「何となく、(ブログの記事で)そうじゃないかと思ってましたが・・・」(先輩)

「ま、まあ、トリカブトぐらいは私でも判りまさあね。とっとと行きましょうぜ。」(私)



天川登山口到着。




晴れ渡る秋空のもと、




30分程で山頂到着である。

天川から登る天山は、稜線歩きにこそ醍醐味がある。

七曲方向へ暫しの稜線山歩と行こう。



顧みすれば山頂は沢山の人出である。




ツルリンドウ見っけ。




マツムシソウだ。




もう終わってしまったかと心配していたが、まだまだ沢山咲いててくれた。




アキノキリンソウ


そして、



トリカブトである。




緩やかな台上のそこかしこに、青紫の花が顔を出していた。








サルトリイバラの実。

何でも根茎には、解毒の作用があるのだとか。

果たして猛毒のトリカブトに勝てるのか。



勝てる訳ないか。



キュウシュウコゴメグサは数株だけ残っていた。




頂上付近に戻って来た。

食事にしよう。



先輩の奥様手作りのオニギリをば。


パクリ


美味い!

中身は鮭ですか。

山で食べるお握りは、最高の御馳走である。

ましてや手作りとなると尚更だ。





正午過ぎに天山を下山。

次に行く場所は決まっている。



樫原湿原だ。




ワレモコウ




ヌマトラノオ




オミナエシ




ヒツジグサ




サワギキョウ




湿原では、何やら作業が行われていた。




ボランティアの方々による泥すくいだ。

湿原のメンテナンスである。

こういう地道な努力に支えられて、私たちは湿原散策を楽しめているのだ。

感謝感謝である。




この湿原では、家内から厳命を受けている事がある。



前回訪れた時に、木道脇に園芸用の棒で囲われたエリアが作られていた。

そこには、


「ムラサキミミカキグサが咲くと聞いとる。それを撮ってこい!」


というものだ。

ところが私の節穴の観察眼では、どうしてもそれを見つける事が出来ない。

思い余って、ボランティアの中でも一番の年長者と思しき方に訊ねてみた。


「咲いとるよ。2mmぐらいしかなかけん、見つけきらんかもしれんね。」


と、わざわざこのエリアまで来てくれて、



「ほらほら、あそこ。」

「????え、どこ?」

「そこたい、そこ。」


お分かりだろうか?



少しわかりやすいのがこれだ。

ご丁寧にもピントまでボケているが、真ん中の小さな紫色の三つの丸がそれである。



アケボノソウ


「アケボノソウはね、花の斑点が夜明けの星空に似とるけん、そう付けられたと。」


その後も丁寧に湿原のガイドして下さるこの老人。

何と、久留米の方であった。



これは、ジャコウアゲハ。


だったと思いたい。

湿原から帰り際に、サワギキョウに止まった一瞬を、何とか切り取る事が出来た。






これから湿原は、大急ぎで秋へと衣替えである。

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