朝から雨である。
山に登るのも、自転車漕ぐのも無理そうだ。
「九州国立博物館で印象派展をやってるんだって。行く?」(家内)
行く。
暇だし。
九州国立博物館は西鉄電車が便利だ。
往復切符とセットになった博物館割引チケットが窓口で買う事が出来る。
雨の大宰府到着。
画像に写っているのは、ほぼすべてが中国人である。
この日、太宰府天満宮は、膨大な量の中国語の喧騒に包まれていた。
花菖蒲園。
花菖蒲も紫陽花も、もう少し時間がかかるかな。
ここで展示されているのは、エミール・ゲオルク・ビュールレという実業家の、印象派を中心とした、プライベートコレクションである。
マネ、モネ、ドガ、ルノワール、ゴーギャン、ゴッホ、ピカソなど、私ですら名前ぐらいは知っている画家達の作品が展示されている。
おまけにこの会場内には、奇跡的に、あの大量の中国人達が湧いていないという・・・
あ、いや、先に進む。
こういう催しでは珍しい、撮影可能な絵画が展示されている。
ルノワールの《可愛いイレーヌ》と、
モネの《睡蓮の池、緑の反映》である。
絵画に何の見識も知識も無い私だが、教科書で見たような有名絵画に包まれ、静かな、尚且つ至福の一時であった。
西鉄で購入したチケットには、文化交流展示室の分も入っている。
嫌な予感はしたが、入館せねば勿体ないという家内の言葉に押され、入場してみたものの・・・
会場内は、中国語の爆音に包まれていた。
静かにするように、何度も注意はしたが、多勢に無勢。
なんせ敵は数百人である。キリがない。
5分で会場を出た。
この後、宝物殿に入館。
ここなら、中国人など、よもや湧き出ることはないとの判断である。
大宰府と幕末というテーマでの展示だった。
久留米の真木和泉と久坂玄瑞との書簡のやり取りや、西郷と月照の書簡など、興味深いものが展示されている。
暫く静かに鑑賞していた。
が、
ここにもまた、大声で喚く6~7人の中国人が侵入してきた。
6~7人なら黙らせちゃる。
わざわざ、入り口辺りまで引き返し、鬼の形相で、
「やかましか!静かにせんか!こういう所は黙って見らんか!」
中国人達は怯えたように私を見、袖を引っ張りあいながら、静かに、、、
喋り出した。
無言ではない。
理解も出来ない幕末の展示を見て、何を語りたいのかは分からぬが、喋る事は止められないらしい。
まるでニワトリである。
だが、ニワトリ達は数分もすると、またもや大声で鳴きだすのだ。
「やかましかち言いよろが!何回言わすっとか。解らんか!」
解るも何も、日本語どころか、ニワトリ達が耳にしているのは久留米弁である。
理解不能である筈だが、この得体のしれない日本人をこれ以上怒らせると、何をしでかすか分からないとでも思ったか、
今度は最後まで静かに、、、
喋っていた。
一秒も途切れることなく。
どの会場も、中国語で太々と
『こんな場所では、静かにすることが、世界のルールである』と掲げてほしいと切に思った。
あんまり腹が立ったもんで、今日の投稿は冷静さを欠いた。