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Tシャツとサンダルの候

種を越えて

ある品物を新聞の『不要品譲ります』のコーナーに掲載した。

その日のうちに複数の応募があり、吟味した結果、筑紫野市のある方に譲ることにした。

荷物は少々かさばるもので、問題なのは、先方には軽自動車しかないらしく、


「何度か往復しますから大丈夫です。」

「それは大変ですよ。うちの車なら全部乗りますから。」


行きがかり上、こちらから持って行ってやることになった。

教えられた住所のお宅は、西鉄沿線の住宅街の一角にあった。


「まあ、まあ、まあ。タダで頂いた上に届けてまで下さって。有り難うございます。」

「とんでもありません。私達こそ使って貰えれば有り難いです。」

「どうぞ。お上がりになって下さい。お茶でも・・・」


初めてのお宅だ。

ここで「さいざんすか」と、のこのこ上がるのは無粋というものだ。


「いえ、これから用事もありますし。」


なんて適当な事を言い、その場を辞した。

無論それはその場を去るための方便だが、折角ここまで来たのだ。

敢えてその用事を作ろうか。


「どっか行くぞ。」

「どこにね。」

「そうさなあ。折角ここまで来たなら、足を伸ばして、」


福岡の小戸海浜公園へ。



ほらね。

早速シロハラだ。



シジュウカラ

怪訝な顔してこっち見てるよ。






ジョビ子いた。



まん丸に膨らんで、破壊的な可愛さである。





チュン太郎も




メジロとシジュウカラの混群。










「おい、あそこ!」



「ルリビタキいた。」

「ほんとだ。」



残念なのは、見事すぎる枝かぶりである事だ。




「あと2cmでいいから、上にずれてくれー!」


ファインダー越しに、ルリビタキに懇願するも、

そんな勝手な願いを聞き入れて貰える筈も無く、

『あっかんべえ』と言いたげに、彼は飛び去っていった。



海岸側に廻ってみた。



パッツン頭のハクセキレイ





イソヒヨドリ




思いっきり跳ね上げた尾羽が格好いいぜ。




帰路はいつもの溜池へ立ち寄る。



クロツラ軍団は安定の顔埋めポーズ。



それはそうとあれって、まだいるかいな?



いた。

カリガネだ。

仲間からはぐれてしまったのか。

前回もそうだったが、カルガモの群れの中に、たった一羽だけ混じっている。

面白いのは、特定のカルガモの後をついて回っている事だ。



カルガモが右に動けば、カリガネも右に着いて行き、



立ち止まれば、その後ろに座り込む。

まさか、種を越えたロマンス?




いくら多様性の時代と言ってもねえ。

コメント一覧

kerokero56
>minou_yamatai さんへ
>@kerokero56 さんへ。... への返信

カリガネは渡り鳥で、絶滅危惧種だそうですね!
それならよけいに、伴侶をみつけるべく、渡って
もらわないと困ります!
minou_yamatai
虫主婦さんへ

冬鳥のまんまるした姿、なんともかわいいですよね。
撮りながら、思わず笑みがこぼれてしまいます。
minou_yamatai
@kerokero56 さんへ。

渡りをしないカルガモとくっついて行動して、カリガネが渡るべき時期を逃さないか少し心配してます。
虫主婦
どの子も破壊的。
キレイに撮れていますね
小鳥ってかわいいですよねー
特に冬は丸々膨らんで、フォルムもますますかわいいです
kerokero56
色々な種類の、かわいい子鳥たちが見られて良かったですね!
私も写真を見て、喜んでいます。
身近な小鳥も、よく見ると、みんな綺麗だなと思います。
ルリビタキは初めてみましたが、青い色が魅力的。

カリガネは、「みにくいアヒルの子」みたいに、玉子の頃に、カルガモと混ざったのかもしれないと妄想しました^^
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