久しぶりに仙酔峡にいる。
ポケットからスマホを取り出し、仙酔峡ロープウエイ跡を、
パシャ
一眼じゃないのかって?
だって、
氷瀑用に一眼レフ持ってきたけど、バッテリーを入れ忘れてたんだもん。
まあ、スマホでも何でも撮れりゃいいさ。
目を転じれば、阿蘇盆地を抱え込む様な外輪山。
その向こうには、くじゅうの山々が連なる。
いつもながらの絶景である。
今日くじゅうに登っている人は、霧氷が青空に映えてさぞかし綺麗だろう。
仙酔峡はと言うと、10cm程度の積雪は見られたが、
期待していた樹氷は皆無だった。
氷瀑も若干期待外れである。
「とっとと移動しようぜ。」
古閑の滝へ
駐車場から、いつものように中岳方向を、
パシャ。
そうだ。
鳥用のカメラ、車に入れてるんだった。
カメラを持ち替えて、同じ立ち位置から同じ中岳を撮ってみる。
当たり前だが、大した画角の違いである。
ジョビオ
芝地を遠ざかって行くツグミ。
「こっち向いてくれ」と呟いたら、応えるように振り返ってくれた。
言ってみるもんである。
笹藪にいるのはシロハラだ。
樋から落ちる水しぶきで凍った雑草。
(・・・下手な所に生えちまったぜい)
そんな嘆きが聞こえてきそうだ。
前日シャーベット状になった雪が再び凍り、アクセス路は実に滑りやすい。
ここで滑ったら、鳥用カメラなんか一発でお陀仏だ。
ヨボヨボと歩を進める私は、さながら100歳のジーサンのようである。
見えてきた。
今年の氷瀑も、まずまずの出来栄えだ。
上段付近
最上部には、僅かばかりの樹氷が見られた。
中段付近
下段付近
滝壷
こちらは左隣の雄滝。
水量が少ないのは例年通りである。
滝壷の斜面を上っているのは、一見ねずみ男に見えるが、そうではない。
防寒のしすぎで、著しく着ぶくれした家内である。
車に戻ったヤツが、「暑い暑い」と騒いだのは言うまでもない。